昨日、東京新聞から急に電話が掛かってきて、5分くらい喋ったら、おっきな記事に引用されていたので驚いた。
http://blog.goo.ne.jp/daifuku_114/e/ee59c505cc3821f6fad833ce49651831?fm=rssこちらに書き起こしがある。
http://ameblo.jp/heiwabokenosanbutsu/entry-11349418691.html私が関係するのは以下の部分だ。
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一方、国民のこうした「青い鳥症候群」に対し、政治状況を一層混乱させると警告する声がある。東京大学東洋文化研究所の安冨歩教授(社会生態学)は「維新の会には民主党以上に国を運営する能力はない。国民が新しい選択肢に飛びついても、状況はよりひどくなる」と指摘する。
石田氏は別の視点で有権者に注意を喚起している。「鬱屈した気持ちがあると、何かを変えてくれるのではないかとの期待を持ちたくなるし、カリスマ的なキャラクターにひかれやすい。しかし、それでは解決にならない」と強調。第一次世界大戦後、独裁者ヒトラーの台頭を許したドイツなどを引き合いに「こうした状況打破の願望は極端なナショナリズムにもつながりやくなる」とも述べた。
それでは国民は総選挙でどうすればいいのか。
安冨氏は政党ではなく、政治家個人の資質で判断した方がいいという考えだ。「政治家の中にもまともな人がいるし、政治には希望があると考え、判断力と人格を兼ね備えた人物を選んでいく必要がある」。新しいといって安易に「飛びつくな」ということだ。その上で安冨氏はこう強調した。「今の政治はダメだと絶望ばかりしないこと」
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ここで言ったことをもう少し説明しておきたい。まず、もしも本当に維新の会が政権をとると、官僚組織との全面戦争になるだろう。そこで全面戦争を避けて、民主党のようになれば、国民は本当にぶち切れるであろうから、多少はやらざるを得ない。
そうなると、民主党どころの騒ぎではないので、官僚は全力を挙げてサボタージュにはいるので、政府は機能しなくなる。しかも彼らは官僚のつくったゴマカシ東大話法答弁に長けていないので、まったくゴマカシが効かなくなって、全てが露呈する。露呈は良いことだが、あまりのことに、政府機関はもたなくなる。そういうことである。
私は政党政治を全面的に否定するものではないのだが、今の状態では、選挙のあとに政党がどうなるかわかったものではないので、政党単位で投票しても、意味が無い、と考えるのである。なぜそんなに政党が流動化する、と考えているのか、を以下に説明する。
今後の政治がどうなるか。「予想」というものは、誰にもできない。将来のことなど、誰にもわからないのである。できることは、今、どうなっているか、ということである。私に見えていることを簡単に書いておきたい。もちろん、見間違いの可能性は高いので、鵜呑みにしないように。
今既におきていることは何か。
(1)民主党が解体しつつある。 既に議員が次々に離党していて、残っている人も、完全に浮き足立っている。選挙になれば逃げ出す人はもっと増える。それに、次の選挙での惨敗ぶりは、目を覆う水準になるであろうから、その衝撃は大きい。
(2)自民党はどうか。次の選挙で民主党が失う票のうち、かなりの部分は自民党に行くであろう。前回の選挙で民主党に投票した人の多くは、元々、自民党支持者であったはずで、その人達の分である。しかし自民党は政権党であることに意味のある党であって、政権から何年も離れたことで、ガタガタになっているので、漏れは相当にあるだろう。
(3)自民党はそもそも、『幻影からの脱出』で論じたように、「体制派」と「非体制派」との取引によって成立した政党である。後者を代表するのは田中派である。田中派は、前半二十年は体制派と組んだが、後半二十年はそこから離脱している。小泉政権がやったのは、田中派排除による自民党の純粋体制派政党化であった。しかしこれは失敗に終わり、田中派の後継者の小沢一郎が民主党に合流したことで、政権を失った。現在の自民党は、もはや田舎の支持者をつなぎとめることができなくなっている。
(4)自民党は、維新の会に相当に食われる。大阪府議会を見ると、そもそも維新の会は自民党離脱組22人から始まったように、自民党支持者が流れている可能性が高い。日本維新の会が獲得するのは、かなりの部分が、自民党票であろう。維新の会は、純粋体制派保守政党であって、脱田舎を実現できないでいる自民党にしびれを切らした体制派を食うものと考えられる。
(5)となると、自民党は体制派を維新の会に食われ、非体制派を国民の生活が第一に食われるので、はさみうちになる。これらの構造的効果により、自民党もまた構造的に弱体化している。彼らが辛うじてまとまっているのは、民主党が存在するからだと言っても良い。本当に民主党がつぶれたら、その影響で、自民党も解体してしまうことになる。
(6)さらに加えて、原発問題がある。この問題が重要であるのは、この処理を通じて、日本国の国家体制が欺瞞に満ち満ちたものであり、まったく信頼に値しないことが、誰の目にも明らかになってしまったことである。これまでの体制を支えてきた、自民党・公明党・民主党の全てが、危機に瀕しているのであるが、コップの中にいる人々は気づいていない。そればかりか、全てのマスコミも、コップの中にいるので、気が付いていない。未だに首都圏に固定電話で電話して、出てくれた人にアンケートとって、調査している有様であるから、彼らの調査など、あてにならない。しかし、ツイッターなどを見れば、既成政党に対する完全な絶望が幅広く起きていることは、明らかである。
(7)それ以外の政党は、全てできたばかりで、どうなるかまったくわからない流動的な政党である。
(8)そういうわけで、選挙前から事態は混沌としていって、選挙後には本当に流動化が進むと考えられる。政党助成金があるので、議員さえいればお金は入ってくるので、合従連衡が著しい勢いで進むと考えられる。
(9)そのあとどうなるかは、まったく見当がつかない。この状況で必要になるのは、確固たる信念と、そこから生み出される政策であろう。こういう状況になると、大半の無思想な人は、何を言ったらいいか、わからなくなるので、何を言ったらいいか教えてくれる人を担ぐようになるからである。
(10)そういうわけなので、党に投票しても、意味がない。信頼できる人を見つけたら、選挙区を越えてサポートすべきである。そういう人に献金したり、ツイッターやらブログで支持を表明したりすれば、大きな影響を与えることができる。投票だけが政治活動ではない。
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- 2012/09/08(土) 23:03:26|
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