「残念ながら周辺町村の市街地は人っ子一人いない、まさに死のまちという形だった」
という鉢呂経産大臣の当然の発言に対して、
「担当閣僚自身が周辺地域を「死のまち」と表現したことは反発を招きそうだ。」
と読売新聞が脅し・煽り文句を書いている。ほんとうに質の悪い書き方だ。いい加減にすべきである。
原発周辺は死の街だ。それも今だけではなく、何十年、何百年も死の街になる。それは既に起きた事実であって、その事実に向き合わないことには、何も始まらない。
マスコミは、原発事故の事実から目を背け、虚偽によって覆い隠すことに全力を挙げている。隠蔽の主体である政府が、たまに本当のことを言ったら、すかさず叩きに来るとは、開いた口が塞がらない。
この会見で攻撃されるべきは、
原発事故の作業員らについては、「前向きで明るく活力をもって取り組んでいる。3、4月に(現場に)入った方からは『雲泥の差』と知らされた」と話し、作業環境が改善しているとの認識を示した。
という事実に反した認識である。あんな状況下で「前向きで明るく活力をもって」作業をしているとしたら、それは頭がおかしい。そんな素振りをしていたとすれば、それは大臣向けのパフォーマンスを東電にやらされたに決まっている。政治家がそんなものを真に受けてどうするというのか。それでは中国共産党幹部の「視察」と何ら変わらない。
たとえ表面的に居住環境が改善したとしても、肝心の放射線からの防護ができているのか、はなはだ疑問である。たとえ何重かの扉や、換気装置がついているとしても、人や物がが出たり入ったりを繰り返せば、徐々に放射性物質が入ってくるのは避けられないであろう。その意味で、作業員を守るには、膨大な投資と努力とが必要なはずだ。そんなことを東電が果たしてやっているのだろうか。以下の報道を見れば、到底、そうとは思えない。
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「原発周辺まさに死のまち、再生を」鉢呂経産相
福島原発
鉢呂経済産業相は9日の閣議後の記者会見で、東京電力福島第一原子力発電所の周辺自治体を野田首相らと8日視察した感想を述べ、「残念ながら周辺町村の市街地は人っ子一人いない、まさに死のまちという形だった」と発言した。
経産相は「福島の再生なくして、日本の再生はない」とも述べたが、原発事故やその後の対応で政府の責任が問われる中、担当閣僚自身が周辺地域を「死のまち」と表現したことは反発を招きそうだ。
経産相は会見で、原発事故の作業員らについては、「前向きで明るく活力をもって取り組んでいる。3、4月に(現場に)入った方からは『雲泥の差』と知らされた」と話し、作業環境が改善しているとの認識を示した。地元14市町村長から除染対策の説明を受けたことについて、「前向きな方向も出てきている。政府も全面的にバックアップする」と述べた。
(2011年9月9日11時45分 読売新聞)
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- 2011/09/09(金) 13:02:31|
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| コメント:3
あまりにばかばかしいマスコミ報道に吐き気がします。
死の街にしたのは誰なのか。それを糾弾すべきでしょうに。
ひとっこひとりいない街をそう表現して何が悪いのでしょう。
まるで魔女狩りです。
本当に、中国といっしょ。呆れます。
こんなことでは、誰も真実を述べようとしないでしょうね。。。。
- 2011/09/09(金) 21:42:20 |
- URL |
- リタ@シカゴ #79D/WHSg
- [ 編集 ]
これ、安冨先生が編集なさったんですか?ドイツ語版の後半の一部が、日本語版には抜けていました。残念。
- 2011/09/11(日) 04:14:28 |
- URL |
- まゆまゆ #79D/WHSg
- [ 編集 ]