下田教授は阪大で文系向けに原発を理解するための授業を行っておられる。そのなかの非常に重要な指摘が、原子力用語に関するものである。
原子力に関する特有の言い換え <公式表現>
原子炉の高経年化
原子力安全委員会
原子炉安全専門委員会
プルサーマル
MOX燃料
サイクル機構
使用済み燃料
高レベル廃棄物
特定放射性廃棄物最終処分
原子力発電環境整備機構
というのが公式の表現なのだが、これらは実は下記の言葉の隠蔽的な言い換えだと下田教授は指摘する。
<公式表現> <正しい表現>
原子炉の高経年化 ← 原子炉の老朽化
原子力安全委員会 ← 原子力危険性審査委員会
原子炉安全専門委員会 ← 原子炉危険性専門審査会
プルサーマル ← プルトニウム燃焼
MOX燃料 ← プルトニウム・ウラン混合酸化物燃料
サイクル機構 ← 核燃料サイクル機構
使用済み燃料 ← 使用済み核燃料
高レベル廃棄物 ← 高レベル放射性廃棄物
特定放射性廃棄物最終処分 ← 高レベル放射性廃棄物最終処分
原子力発電環境整備機構 ← 高レベル放射性廃棄物最終処分事業者
こういう姑息な言い換えをしておいた上に、連中は、「原子炉の高経年化と老朽化とは違うのです」とか言って、「老朽化」と言う人を、素人扱いして見下す、というようなことまでやるのである。トコトン、精神が腐っている。
このブログでも繰り返し、「名を正す」ということを指摘してきたが、下田教授ははるか以前から、この問題の本質を明らかにしてこられたのである。
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阪大豊中発・放射性物質大量拡散時代をどう生きるのか?知識と知恵を蓄える!
日時:2011年7月23日(土)1時すぎから
場所:大阪大学豊中キャンパス大阪大学会館1階アセンブリー(旧浪花高校のイ号館で、阪大80周年を記念して今年度リニューアルしたホールです)
https://55099zzwd.coop.osaka-u.ac.jp/daigaku-hall/
1時:開場 第一部講演会
講師:下田正(大阪大学大学院理学研究科教授)
講演「核物理屋が解説する原子力発電のしくみと放射線の影響」
対話者:深尾葉子(大阪大学経済学研究科准教授)
質疑応答
3時30分:休憩
4時:第二部ワークショップ
講師:福本敬夫(大阪大学大学院理学研究科助教)
内容:「ガイガーカウンターのしくみと使い方―ガイガーカウンターは何をどうやって測るのか―」
6時:阪大カフェ坂(大阪大学博物館MOU一階)にて懇親会(ビアパーティ)
会費1500円(事前申し込み要・ globalmanagement@mail.goo.ne.jp まで。簡単な自己紹介とともにお申込みください)
主催:大阪大学経済学研究科深尾研究室・コミュニケーションマネジメント研究会
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- 2011/07/16(土) 16:30:23|
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