マイケル・ジャクソンの思想

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福島原発:香山リカ氏のブログ(9)

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 実は、まわりの人たちからも同様の話――つまり、あの事故以来、いつもの自分ではいられなくなったということ――をいくつも聞きました。 
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これは何を意味するのであろうか。私の考えはこうだ。彼女を含め、香山氏のまわりの人たちは、「大人の世界」に住んでいる。この世界では、本質的な問を避け、それを隠蔽することで、妥協しうる範囲を見付け出し、なんとか凌いでいくことが、生きる常道とされる。ところが原発事故とその後の恐るべき事態は、その大人の世界が大きな亀裂の上にあり、いつ崩壊してもおかしくない状態であることを露呈したのである。

ところがこの発見を香山氏は次のように回避する。

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 このあたりはうまく説明する言葉をまだ見つけられずにいるのですが、どうもそれは、現実としての原発事故や脱原発とはまた位相の違う世界で起きている“心の問題”のようにも思われました。
 これは、いったい何なのか。原発問題の恐怖や不安といった現実の問題を超えて存在する、「原発問題がもたらす心の変化」とは何なのか。
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ここが決定的である。大人の世界が生み出すハラスメントに満身創痍になって精神安定剤依存で生きる、という状態が「現実の世界」であり、物理的にもコミュニケーション的にも危険性を隠蔽して膨大な電気を起こす原発は、その世界の「王」である。その「王」が爆発して吹き飛んでしまったのを見ることで、この世界の真実を覆っていた隠蔽そのものがが吹き飛んでしまった。

そこに露呈したのは、小出さんら、真実の探求者が住まう「事実の世界」である。香山氏の言葉で言えば、「ファンタジーの世界」であり、あるいは「子供の世界」と言ってもいいだろう。この世界に直面した香山氏は、非常なとまどいを覚えたのである。そして、直ちに、露呈した事実を自分自身の目から背けるための、防衛機構が作動を開始した。そのために香山氏は、この「事実の世界」によって動かされた自分の心は、大人たちにとっての「現実の世界」とは位相の違う「心の問題」に過ぎないのだ、というすり替えに逃避したのである。

「原発問題を含む領域の広さにひとつの小宇宙を感じ」て、「当初の使命感を超えて関心を示している自分の心理は何なのか」という極めて正当な問から出発した香山氏は、その直後に、

「原発問題がもたらす心の変化」とは何なのか

という偽問題を生み出して、当初の問題意識から逃げ出してしまったのである。逃げ出した上で香山氏は次のように言う。

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 私はその問題についても、考えてみようと思いました。それは、自分が脱原発を訴えたりアクションを起こしたりする際にも、自分のこころに潜む問題について認識しておく必要があると思ったからです。現実の問題としての原発問題を把握する上で、「原発問題がもたらした心の変化」を意識していないと、誤った判断を招きかねないと思いました。
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これはつまり、この「真実の世界」についての探求を心のおもむくままにしてしまうと、香山氏自身が自らの外殻として構成した虚構の人格が崩壊し、自分の真の姿が露呈してしまうことを恐れているのである。それが「誤った判断を招きかねない」という意味のない危惧の本当の意味である。

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 とはいえ、まだ問題の本質が自分の中でも十分に分析できておらず、冒頭にお伝えしたように、言葉足らずになってしまったことは否めません。
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香山氏はこのように言うが、これは「言葉足らず」という問題ではない。言葉が真実から滑り出てしまい、虚偽の奈落へと落ちていってしまったのである。

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 とりわけ、原発事故は私たちの命や未来にかかわる問題をはらんでいます。そのようなテーマにおいて、誤解を招きかねない発言をしたことは、本当に申しわけなく思っています。
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これは、仮定の条件が付いていない謝罪であるが、「誤解を招きかねない発言をしたこと」で謝罪する必要などないように私は感じる。

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 今後も、この連載内で「私たちの心にとっての原発とは」というテーマで「ビジネスパーソン」「政治家」「推進派学者」「若い女性」など設定を変えながら定期的に続けていくつもりです。私なりにさらに深く考察し、誤解のないような表現で執筆していこうと思います。

 そのときは、読者のみなさまにも納得していただけるよう、またこの認識が脱原発アクションにつながるものになるよう、心して書かせていただきます。
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これも、「立場」⇒「議論の内容」という順番でモノを考えている。つまり彼女は、「脱原発アクションに繋がる議論をしたつもりだったのに、逆効果になった」ことを謝っているのである。しかしそれは何か変ではないだろうか。発言がどういう効果を持つかは、そもそもわからないものなのであるから、人間の成しうる誠意とは、自分自身の感覚とズレた言葉を使わない、ということに限定されるのであって、それがどういう結果になったかは、責任のとりようがない。

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 よろしければ今後ともお読みいただければ幸いです。皆さまのさまざまなご意見にも、できるかぎりおこたえさせていただきたいと考えております。

 どうぞよろしくお願いいたします。
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もしも香山氏が、私のこの議論にも応えていただければ、ありがたいと思う。

尚、この一連のコラムが、香山氏のお仕事の価値を否定する内容に受け取られるものだったとしたら、香山氏ならびに読者のみなさまには本当に申し訳なく、心からおわびいたします。

これで香山氏は必ずお許しくださるに違いない。

(つづく)
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  1. 2011/07/14(木) 12:37:13|
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  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1
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コメント

1 ■立場って、何?って感じ

連載の(10)まで読んで、ひとつ戻ってコメント書いてます。香山氏は別に原発事故なんてどうでもいいんじゃないの?って感じがしました。彼女にとって大切なのは、精神科医という立場。だから、「精神科医としての発言」しかしようとしないし、したくない。普通の人間として、というスタンスはないんじゃないかな。(これって人を見下した態度だと思うんだけど。あなたもわたしも普通の人間、という感覚が感じられない)

社会的立場に固執する香山氏を、山本太郎氏と比べると、違いは一目瞭然だと思います。

わたしが世界で一番嫌いなものは、他人に偉そうにする人間、なんですが、つまり、香山氏みたいな人。平身低頭を装っているけど(もはや人気商売に鞍替えしたみたいだし)。でも、人気商売に鞍替えして、なおかつ他人に偉そうにするって、並大抵のことじゃないですよね。でも、世の中には偉そうな人を偉いと思う人もいるのかしら?

ところで、原発事故の後、人間関係が変わりました。これはわたしの周囲で原発事故について積極的に話す人たち全員が経験しています。
  1. 2011/07/17(日) 14:36:19 |
  2. URL |
  3. まゆまゆ #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

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