日本のコンテナから放射性物質が検出された。こういうことがこれから繰り返し起きるだろう。そうすると、
Made in Japan = 放射能というイメージが繰り返し確認される。このブランド価値の喪失に、
風評被害だ!!と騒いでも無駄である。そもそも、名声というものが、
風評だからである。現代社会では、風評こそが、現実なのである。良い風評をどうやって立てるか、が経済活動の根幹であるということを、忘れてはいけない。
ふう‐ひょう〔‐ヒヤウ〕【風評】
世間であれこれ取りざたすること。また、その内容。うわさ。「―が立つ」
(大辞泉より)
原発事故の最大の経済的被害は、日本全体が国際的にこれから受ける風評被害である。その規模はとんでもないものとなるであろう。考えてみて欲しいが、もしエルメスの工場で放射能が吹出してカバンに放射能が付着する、という事故が発生したとしよう。エルメスはどのくらいの経済的被害を受けるだろうか。日本というブランド自体が、そういう被害を受けたのである。その規模は、数十兆~数百兆円になるだろうとわたしは踏んでいる。
この風評被害に対抗する唯一の道は、全ての原発を即時廃止して、
Nuclear Free Japan というキャッチフレーズで新しい経済社会の構築の先頭を切ることである。そのための思想的・技術的・生態系的・自然的・文化的条件を、日本が持っていることに気づくべきである。そうすれば我々は、Made in Japan ブランドの価値をより高いものとすることができる。
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日本のコンテナ19個から放射性物質…オランダ
福島原発
【ブリュッセル=工藤武人】オランダの食品・消費者製品安全庁は10日、日本からオランダのロッテルダム港に到着した貨物船のコンテナ19個から放射性物質が検出され、このうち5個は許容基準を超えたため、一時的に差し押さえたと発表した。
コンテナ5個から検出された放射性物質の平均値は1平方センチ・メートルあたり6ベクレルと、許容基準(同4ベクレル)の1・5倍に上るという。
同庁は、コンテナの中身や日本の積み出し港などを明らかにしていない。コンテナ5個は除染し、許容基準を下回れば、国内への搬入が認められるという。
ロッテルダム港では今月5日にも日本発のコンテナから最大33ベクレルの放射能が検出された。ベルギー西部ゼーブルージュ港でも3日、日本発のコンテナから基準を超える放射性物質が検出された。
(2011年5月11日11時18分 読売新聞)
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- 2011/05/11(水) 13:36:10|
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