http://ameblo.jp/anmintei/entry-10878724270.htmlこちらで間違ったことを書いた。以下の記事によれば、上の記事で諦めたというのは、二次冷却系を海水を用いたシステムにするのを諦めた、ということであった。二次冷却系を空冷式にするというのである。
【★追記】これも不正確であった。一番下に付けた毎日新聞の記事を見て、二次冷却系を空冷で冷やす、であった。私の無知が原因だが、読売新聞の原発関係の技術的な記事が一般に、毎日新聞に比べて、わかりにくいのも確かである。
問題は仮設の一次冷却系を再構築できるかどうかに掛かっている。
>建屋内の放射性物質の濃度と線量をどれだけ下げられるかが、工程を左右する。
この勝負が、工程のみならず、我々の運命を左右すると言っても良い。なんとか成功して欲しい。
しかし、本当に空冷式で冷却水がちゃんと冷えるのだろうか?
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1号機に冷却水循環の新システム、8日から設置
福島原発
東京電力は4日、福島第一原子力発電所1号機の原子炉内の水を毎時100トン循環させて冷却する新システムの設置工事を、今月8日から始めると発表した。
新たな循環冷却システムの完成は、5月末~6月の見込み。東電では、完成から遅くとも数日中に、1号機の原子炉内の水温が100度未満の安定した状態になるとみている。
工事はまず、原子炉建屋の外に、熱交換機に冷却水を送るラインと、空冷式の放熱装置を設置。5月16日以降に、熱交換機を1号機の原子炉建屋に搬入し、炉内に通じる配管とつないで、格納容器内にたまった水を循環させる。格納容器の水は、現在、窒素を送っている配管を使って排出させる。窒素は別の管から注入する。
熱交換機と炉内に通じる配管をつなぐ作業は、原子炉建屋内で作業員が行う必要がある。このため、5日に予定された1号機原子炉建屋内の換気工事で、建屋内の放射性物質の濃度と線量をどれだけ下げられるかが、工程を左右する。
1号機では現在、原子炉に毎時6トンの水を注水し、燃料棒を冷やす作業が続けられている。
(2011年5月4日13時43分 読売新聞)
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福島第1原発:循環型冷却システム新設へ…1号機
1号機で計画している循環型冷却システムのイメージ
東京電力は4日、福島第1原発1号機の原子炉を安定的に冷やすため、仮設の空冷装置と熱交換器を使った循環型冷却システムの設置に向けた工事を8日に始めると公表した。原子炉につながる既設の配管の一部を使って冷却水を炉内に循環させる。格納容器を水で満たす「水棺」と並行して今月末から6月初めまでに工事を終え、新システム稼働から数日以内に炉内の水を100度未満に下げる冷温停止に持ち込みたい考え。当初の目的だった既設の熱交換器などを使った冷却システム復旧は断念した。
◇「水棺」と並行し稼働
計画では、建屋内部に仮設の熱交換器を組み立てる。その上で、格納容器と直結する既設の配管の一部を使い、「水棺」状態の容器にたまった水を毎時100トン循環させる1次系と、建屋外付けの空冷装置で冷却水を除熱するための2次系を組み合わせる。空冷装置は8日にも設置工事を始める予定だ。東電は、既設の冷却装置を断念した理由について「より早く冷温状態にするため、スピードを優先して決めた」としている。
1次系の稼働に向けては、原子炉建屋内で有人作業で配管をつなぎ替える必要がある。東電の松本純一原子力・立地本部長代理は「作業そのものは難しいものではない。問題は(高い放射)線量だ」と語った。作業に先駆け、東電は4日までに原子炉建屋の高い放射線量を下げるためのフィルター付き換気装置を隣接するタービン建屋に設置。5日には放射性物質を含む空気が外に漏れないための小屋を組み立てる。週明けには原子炉建屋内の除染やがれき撤去を始め、建屋内の平均線量を、有人工事が可能な10分の1以下にすることを目標にしている。
また換気装置の設置作業に伴い、8日ごろに1号機の原子炉建屋の二重扉が開放される。経済産業省原子力安全・保安院の西山英彦審議官は「微量(の放射性物質)が大気中に放出される。(環境への影響は)これから評価し、結果を発表したい」としている。【八田浩輔、日野行介】
毎日新聞 2011年5月4日 19時40分(最終更新 5月4日 23時07分)
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- 2011/05/04(水) 23:59:34|
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