日本原子力学会が原子炉の状態を分析し、その結果を公表したらしい。この分析の通りであれば、再臨界を起こしている可能性は低いことになる。もしそうであれば、有難い結果である。
しかし、そう簡単に信じる気分に私はなれない。というのも、
http://ameblo.jp/anmintei/entry-10833416702.htmlで見たように、人を騙そうとする文書をわざわざ出すような学会だからである。また、
「国民の皆様へ 東北地方太平洋沖地震における原子力災害について」(2011/3/18)という欺瞞的な文書を出しているが、これも非常に不愉快である。この文章は全体に日本語がおかしいが、それは彼らの欺瞞性の反映だと私は感じる。それに、極めて尊大である。たとえば、
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情報の収集・分析、適切な助言、社会へのわかりやすい情報発信など、多くの専門分野にわたって果たすべき役割は山積しております。このような事態を収束させるために学会会員の各自が誠心誠意、役割を果たしているところです。
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という文章は第一に、意味が通じない。第二に、「各自が誠心誠意、役割を果たしているところです」と、自慢しており、極めて傲慢である。その上、
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さらに、この事象に対して教訓を抽出し、各機関や行政組織の施策に反映するために提言を行っていく必要があります。
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と、原子炉が次々に爆発したあとの3月18日の段階でもまだ、この滅茶苦茶な大事故を「事象」と言っている。
結局のところ、全く反省しておらず、自分たちが何か悪いことをしたとは、これっぽっちも思っていない。本当に、この分析の通りであって欲しいと強く願うが、残念ながら、こういう厚顔無恥にして破廉恥な「専門家」集団が行った分析を、簡単に信じる気にはなれない。
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溶融燃料「粒子状、冷えて蓄積」1~3号機分析
読売新聞 4月14日(木)19時59分配信
注水冷却が続けられている東京電力福島第一原子力発電所1~3号機について、日本原子力学会の原子力安全調査専門委員会は14日、原子炉などの現状を分析した結果をまとめた。
3基は核燃料の一部溶融が指摘されているが、専門委は「溶融した燃料は細かい粒子状になり、圧力容器の下部にたまって冷えている」との見解を示した。
専門委では、東電や経済産業省原子力安全・保安院などが公表したデータをもとに、原子炉の状態を分析した。
それによると、圧力容器内の燃料棒は、3号機では冷却水で冠水しているが、1、2号機は一部が露出している。1~3号機の燃料棒はいずれも損傷し、一部が溶け落ちている。溶融した核燃料は、冷却水と接触して数ミリ以下の細かい粒子に崩れ、燃料棒の支持板や圧力容器下部に冷えて積もっていると推定している。これは、圧力容器下部の水温が低いこととも合致している。沢田隆・原子力学会副会長は「外部に出た汚染水にも、粒子状の溶融燃料が混じっていると思われる」と説明した。
最終更新:4月14日(木)22時44分
読売新聞
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- 2011/04/14(木) 23:17:31|
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