これはかなり楽観的なロードマップである。それでも、一応の安定までに半年を想定している。
ところが現実には、かなりの確率で再臨界が生じており、それが止められない状態であるから、事故は今まさに起き続けている。この事態が最終的にどこに決着するのか、誰にもわからない。たとえ破局に至らずとも、年単位でこの事態が続くと考えたほうがよさそうだ。
ということは、日本中、特に東日本に、年がら年中、放射性物質が降ってきて、太平洋に流れだす、という事態が生じそうである。もう、世界中が怒り狂うであろうし、日本を誰も信用しなくなる。それ以前に、日本の輸出は壊滅する。なぜなら、放射性物質の付いた農産物、海産物を誰も食べないのは当然として、工業製品にしても、放射性物質が付いたものは誰も買わない。本当に付いているかどうかはどうでもよくて、付いているんじゃないか、と思うだけで誰も買わない。誰も日本に観光になど来ない。
日本は食料自給率が極めて低いので、何かを輸出して食料を買わないとやっていけない。エネルギー自給率が低いので、何かを輸出してエネルギーを買わないとやっていけない。輸出が止まるということは、日本経済が壊滅するということである。
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福島第1原発「廃炉に10年」 東芝がロードマップを提出
福島第1原子力発電所の原子炉を製造した東芝が、1~4号機の廃炉に向けたロードマップを東電と経産省に提出。10年かけて更地にする計画だ。
2011年04月08日 16時47分 更新 産経新聞
福島第1原子力発電所の原子炉を製造した東芝が米原子力企業3社と共同で、同原発1~4号機の廃炉に向けたロードマップ(工程表)を東京電力と経済産業省に提出したことが8日、分かった。今後5年をめどに原子炉圧力容器内の燃料棒や貯蔵プール内の使用済み燃料を撤去。10年後にはすべての機器や関連設備も撤去し、更地にする。
こうした工程表は、日立製作所と米ゼネラル・エレクトリック(GE)のグループも提出する見通しだ。
東芝の工程表は、米スリーマイル島原発事故の廃炉作業にあたった経験を持つ米ウエスチングハウス、同ショー・グループ、同バブコック・アンド・ウィルコックス(B&W)の3社と共同で作成した。福島の場合、事故発生から半年後には原子炉内が冷温状態で安定化すると想定。この間、ロボットを使って建屋内のがれきを撤去し、廃炉に向けた作業環境を整える。
5年後には燃料棒や使用済み燃料を撤去し、別の容器に密閉して冷却保存。10年後には機器や建屋の撤去も終える考えだ。
ただ現時点では、福島第1原発の原子炉内の状況が詳しく把握できておらず、工程表は「あくまでも技術的な提案」(東芝)。状況の推移を見極めながら、スケジュールを改訂する。
一方、日立とGEのグループも「(原子炉)安定化後の長期的なプランを検討中」(日立の中西宏明社長)としており、近く工程表を提出する考えだ。
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- 2011/04/08(金) 23:29:09|
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