トレンチから流れ出しているのではなさそうだ。ということは、僭越ながら、トレンチから漏れ出しているという小出説よりも、
http://ameblo.jp/anmintei/entry-10849185873.htmlで述べた安冨説の方が正しかったことになる。地震で激しく揺れて、津波に襲われたら、そりゃ、普通、コンクリートくらい、あちこち壊れるだろう。それは本当に、当たり前のことであって、ほとんど、何の知識も必要ないだろう。
おそらくは、開渠とやらの損傷だけではないから、これを塞いでも流出は続くだろう。もしも幸運にも、ここから漏れているのだとしても、ここを塞いだら、「想定外」の別のところから出る。そんなことは、泥んこ遊びをした経験があれば、わかることだ。
それゆえ、小出さんの仰るように、次から次へと流れこんで来るのであるから、早急にタンカーを、できれば何隻も調達して、ドンドン別の原発に送って処理する必要がある。それをやらないで、膨大な低レベル汚染水を大量に海に捨てるとは、言語道断である。なにが「やむを得ない措置」だ。ふざけるんじゃない。
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福島第1原発:堤防にも損傷 2号機の汚染水流出か
経済産業省原子力安全・保安院は4日、東京電力福島第1原発で、「開渠(かいきょ)」と呼ばれる取水路と外洋を隔てる堤防に損傷が見つかったことを明らかにした。南放水口の先では高濃度の放射性物質が検出されているが、2号機のピット近くから漏れ出た汚染水が堤防の損傷箇所から流れ出した可能性があるという。一方、東電は同日、汚染水の経路を調べるため、トレーサーと呼ばれる乳白色の粉末を立て坑から流したが、海側に出てこなかったとして、これまで想定していたのとは別の経路から水が流出している可能性があることを明らかにした。
保安院によると、堤防の壊れ方は不明だが、2号機から汚染水が出た場合、堤防の壊れた箇所を通じて、海の高い放射性物質の濃度に反映された可能性があるという。東電は、この損傷箇所と、2号機の取水口の前面にフェンスを設け、汚染水の広がりを防ぐ措置を検討し始めた。
保安院によると、設置するのは「シルトフェンス」といい、海面に浮きを浮かべ、その下にカーテンを海底付近まで垂らす仕組み。汚染水が海に広がるのを封じ込める効果が期待できるという。西山英彦審議官は「なるべく早くやる方向で検討しているが、数日かかる」と話す。
一方、東電によると、3日に行った止水作業に効果がなく、4日午前に流出経路を調べるために乳白色の粉末を流したが、色のついた水が4時間以上たっても海側に出てこなかった。東電は、タービン建屋地下にある水がトレンチ(立て坑)のある配管に流れ込み、それとつながる電源ケーブルの配管を通じて、ピットに流れ込む経路を想定。そこで、水を含むと約20倍に膨張する特殊樹脂「ポリマー」8キロや、おがくず60キロ、新聞紙をピットにつながる電源ケーブルの配管に流し込み、止水を試みた。
しかし、作業員が4日朝に確認したところ、海へ流れ出る汚染水の量に変化は見られなかったという。このため、午前7時8~11分、海側のトレンチに乳白色の粉末状の入浴剤18キロを流し込んだが、その水が海に流れ出す様子はなく、さらに3日に流し込んだおがくずなども流れ出てきていないという。
東電によると、電源ケーブルの配管の下には、施設建設の際に地面をならすために石を砕いて固めた層がある。配管のひびから汚染水が漏出し、砕石層を通って海へ流出している可能性があるという。今後の対策としては、その層に薬剤を流し込み水を通りにくくする方法などを検討している。【足立旬子、河内敏康、藤野基文】
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汚染水1万トン超、海に放出…やむを得ない措置
福島原発
東京電力は4日、福島第一原子力発電所で高い濃度の放射性物質を含む汚染水の回収先を確保するため、低レベルの汚染水約1万1500トンの海への放出を始めた。
原子炉等規制法第64条にもとづく緊急措置で、経済産業省原子力安全・保安院は「危険を回避するためのやむを得ない措置」として了承した。同日午後7時、放出を開始、5日間かけて流す。東電は「健康には影響はない」としている。今回の事故で排水の手段として汚染水を海へ放出するのは初めて。
4号機南側にある集中廃棄物処理施設内にたまった水約1万トンと、現在は冷温停止している5、6号機のタービン建屋周辺の地下水約1500トン。
2号機タービン建屋内には、通常運転時の10万倍(濃度基準の10億倍)という高濃度の放射性物質を含む汚染水がある。この汚染水を廃棄物処理施設に移し、2号機周辺の立て坑からの海への高濃度汚染水の流出を食い止める狙いがある。汚水がなくなれば、炉冷却に向けての建屋内での作業が進むことになる。
廃棄物処理施設内の水には、放射性ヨウ素131が濃度基準の157倍にあたる1立方センチ・メートル当たり6・3ベクレル含まれている。5号機周辺の地下水には、40倍の1・6ベクレル、6号機では500倍の20ベクレルがそれぞれ含まれている。こうした汚染水は、津波の海水や空中などに浮遊している放射性物質が溶け込んだものだとしている。
東電によると、放出後に近隣の魚介類を毎日食べ続けた場合の放射線量は、成人が自然界から受ける年間線量の4分の1という。健康影響については「放射線レベルは、現地に降る雨水などと同程度であり、健康には影響はない」と説明している。
(2011年4月4日21時07分 読売新聞)
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- 2011/04/04(月) 21:52:31|
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