毎時1シーベルト以上の放射線というのは、とんでもないことである。もう絶対に人は近づけない。これは何を意味するかというと、冷却ポンプを回復する工事ができない、ということである。既に何度か指摘したように、本格的な冷却系を回復できない限り、炉心の溶融は進んでいく。
何れかの原子炉から放射性物質がもろに漏れ出す事態になれば、いずれの原子炉にも近づけなくなる。人間が近づいて、冷却し続けてやらない限り、原子炉は暴走する。チェルノブイリでやったような、コンクリートの石棺で固める用意を始めねばならないのではなかろうか。
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福島第1原発:2号機の水で高い放射線量 排出作業を中断
東京電力は27日、福島第1原発2号機のタービン建屋地下で見つかった汚染水の水面から、毎時1000ミリシーベルト(1シーベルト)以上の放射線量が検出されたと発表した。測定限界を超えたため正確な値が分からないという。3号機でも水面の放射線量が毎時750ミリシーベルトと高い値だった。東電はこの日、2号機の汚染水を復水器へ排出する作業を始める予定だったが、放射線量が高いため作業員の安全確保が困難と判断し、作業を中止した。再開のめどは立っていない。【酒造唯、足立旬子、山田大輔】
汚染水から検出された物質の放射能濃度は放射性のヨウ素131(半減期8日)が1300万ベクレル、セシウム134(同2年)とセシウム137(同30年)がそれぞれ230万ベクレルなど(単位は1立方センチあたり)。いずれもウランやプルトニウムが核分裂してできる。
毎時1000ミリシーベルトという放射線量は、人が浴びると吐き気などの症状が表れる高い数値。3000~4000ミリシーベルトで約50%が死亡、6000~7000ミリシーベルト以上で99%以上が死亡するとされている。2号機では今月15日、原子炉格納容器につながる圧力抑制プールで爆発が起き、同プールの圧力が急激に低下。同プールが損傷して穴が開いている可能性がある。
27日会見した東電の武藤栄副社長は高い放射線量が検出された原因について「原子炉由来だと考えている。原子炉格納容器や圧力容器が破損しているとは考えにくく、弁やポンプが高温高圧で損傷した可能性が高い」と話した。東電によると、1~4号機のタービン建屋地下全てで放射性物質に汚染された水が見つかり、通常運転時の冷却水と比べた放射性物質の放射能濃度は1、3号機が約1000倍、4号機はほぼ同程度。水面での放射線量は1号機が毎時60ミリシーベルト、4号機が毎時0・5ミリシーベルトだった。
また、東電は27日、福島第1原発1~4号機の放水口南側約330メートルで26日午後に採取した海水から、基準の約1850倍もの放射性ヨウ素131を検出したと発表した。前日に採取した海水より数値が上昇している。
他に、セシウム134が約197倍、セシウム137は約133倍などで、いずれも前日より高かった。
保安院は「海の生物が放射性物質を吸収した後、人が食べるまでには希釈されることから、健康上の被害を考える必要はない」との見解を示した。
毎日新聞 2011年3月27日 20時34分(最終更新 3月27日 23時01分)
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- 2011/03/27(日) 23:05:19|
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>エボニーエッセンスさん
この程度の規模の「人工地震」は、地震計でしか観測しえないもので、これを今回のような規模のものと結びつけるとは、荒唐無稽です。
こんなことを信じこむのは、自分の内面に巣食う恐怖の原因から目を背け、外部に原因を作り出して、自分を欺きたい人の特徴です。
- 2011/03/28(月) 10:25:52 |
- URL |
- 安冨歩 #79D/WHSg
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