原子力危険・隠蔽院が相変わらず暇つぶしをやっている。外部に放射性物質をほとんど出さなかったスリーマイルと、水素爆発を何度も起こした福島が、今頃、同レベル、という神経が信じがたいが、まぁ、何か独特の屁理屈があるのだろう。
しかし、隠蔽院がスリーマイル並、と認識したということは、かなり重要である。wikipedia によれば、
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結局、炉心溶融(メルトダウン)で、燃料の45%、62トンが原子炉圧力容器の底に溜まった(当時、炉心溶融はないとされた)。給水回復の急激な冷却によって、炉心溶解が予想より大きかったとされている。1989年の調査で圧力容器に亀裂が入っている事が判明し、異常事態が更に長引いていたならば、チェルノブイリ原子力発電所事故と同様の規模になっていたと言われている
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ということである。この事故は、作業員が勘違いを繰り返して変な操作を三回やる、という些細なことで起きて大変なことになったのだが、発電所自体は終始正しく作動していた。それゆえ、勘違いに気づいたところで事故は終わった。しかしそれは危機一髪だったのであり、「異常事態が更に長引いていたならば、チェルノブイリ原子力発電所事故と同様の規模になっていた」という。
さて福島は、巨大な津波で原子炉の周辺施設をメチャメチャに破壊されたことで起きた。それゆえ、スリーマイルのように止める手立てが乏しい。この条件下でスリーマイル並という状態になったのであれば、もう最終段階は一歩手前である。燃料棒の全面的な溶融が始まりつつあるのかもしれない。
しかも原子炉が三つ炉心融解しており、その上、二つも使用済み燃料棒が溶けているので、
レベル5×3+レベル3×2=レベル21
という事態だと思ったほうが良いだろう。
問題は解けた燃料棒が、そのイレモノである圧力容器を溶かしてしまった後である。その瞬間に何が起きるのだろうか。予定通り、炉心キャッチャーで広げられて大人しくなるのか。再臨界で爆発して止まるのか。格納容器の下の圧力抑制室の水と接触して水蒸気爆発を起こすのか。
これは誰にもわからない。わからないなら、最悪の場合を想定しておく必要がある。風向きが悪いと首都圏や仙台方面にもかなりの死の灰が降る。
それでも老人にとっては大したことはない。子供をもう作らないであろう我々の年代にとっては、寿命が相当縮むおそれがあるのでかなりつらいが、我慢の範囲内である。これから生き方を改め、ストレスになるようなことは一切拒否し、酒、タバコ、カフェインなどの刺激物を排除し、さらに減塩し、体をこまめに使うようにして、健康維持を最優先として全力を挙げれば、逆に長生きできるかもしれない。
問題は子供と、これから子供を産む人々である。彼らが内部被曝すれば、日本社会にとんでもない社会的、経済的、精神的、文化的な被害をもたらすことになる。彼らをどうやって守るか。それを最優先に、合理的な思考を展開せねばならない。
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福島第1原発事故「レベル5」 米スリーマイル並み
2011.3.18 18:17 産経ニュース
経済産業省原子力安全・保安院は18日午後の会見で、日本大震災で被災した福島第1原子力発電所の連続事故について、国際原子力機関(IAEA)が決めた8段階の国際原子力事象評価尺度(INES)で「レベル5に相当する」との暫定評価を発表した。原子炉が炉心溶融を起こし周辺に放射性物質が放出された米スリーマイルアイランド原発事故(1979年)と同レベルとなる。
INESは、レベル0から7までの8段階で評価を行う。保安院は1~3号機の事故は「所外へのリスクを伴う事故」であるとしてレベル5とした。4号機については「重大な異常事象」であるレベル3とした。
国境を越えて大量の放射性物質を放出し、史上最悪の原発事故となった旧ソ連のチェルノブイリ原発事故はレベル7とされている。
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- 2011/03/18(金) 21:52:28|
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