第2原発についての情報が少なかったが、やっと出た。第2原発は冷却用の海水を取り込む部分が津波で破壊されていた。その後、どうなったかと思っていたが、幸運にも修理可能なものがあったので、冷却機能を回復して停止したらしい。これができなければ、あちらも大変なことになっているところだった。
第1原発でも送電線をひいて、冷却装置を復活させる試みが行われている。もし、先程の記事のように、格納容器が2号機、3号機でも健全であれば、マッチポンプで時間を稼ぐことはできるはずだ。その間に、電源が復活すれば、人間側がコントロールを回復する目が出てくる。
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福島第1原発、瀬戸際の注水作業 3号機破損の恐れ
(1/2ページ)2011/3/16 20:13 日経新聞
東京電力福島第1原子力発電所で、事故の連鎖が止まらない。3号機で使用済み核燃料の過熱が進んでいる可能性もある。一時、原子炉を取り囲む格納容器の一部が破損しているとの指摘も出た。被災した発電所のなかでも、3号機の事故拡大を食い止められるのかが焦点になっている。最悪を想定し、ぎりぎりの対応が続く。
16日午前に3号機付近から白煙があがった。建屋内にあった使用済み燃料を収めたプールの水位が低下し、燃料があらわになっている可能性もある。
燃料が過熱すれば、放射性物質が大気中に漏れ出す。冷却が遅れれば、放出は止まらない。最悪の事態が懸念される。
白煙から想定されるのは、使用済み燃料を収めたプールの温度が高温になり、そこから水蒸気が出たとの見方だ。
燃料の冷却に向けて、自衛隊のヘリコプターが空中から水を散布する計画が進む。ヘリが空中から水を散布し、使用済み燃料のプールに水を注ぐ計画だ。
ただ16日午後4時に仙台市内の霞目駐屯地を出発したが、第1原発の上空の放射線量が高すぎるため、水の散布は中止になった。17日以降、実施された場合、水がうまく入るかどうかが焦点になる。
また東電は外部から電気を送るため送電線の設置を準備。被害を食い止める努力に全力を注ぐ。
炉心には海水を注入し、炉内の燃料の冷却を進めている。東電の公表データでは、燃料は半分ほど水につかったようだが、水位計が壊れている可能性もあるという。
炉心への海水の注入と、ヘリによる上空からの使用済み燃料が入るプールへの水の投入で時間を稼ぎつつ、東電は外部電源を確保するための送電線の設置に向け準備をしている。
緊急炉心冷却装置(ECCS)などの冷却系統を復活させ、冷温停止状態にもっていくことを目指す。
仮に送電線を敷設し、外部からの電源が復旧すれば、冷却するための設備が動くかどうかが次の課題となる。
福島第2原発の場合、外部電源は保たれていたが、海水を取り入れて冷却用の水を冷やすためのシステムが破壊されていた。
この復旧ができたことで、第2原発ではすべて原子炉内の水の温度をセ氏100度前後に安定させることに成功、冷温停止ができた。
第2原発の場合も海水を取り入れるためのポンプを動かすモーターのうちいくつかは、津波をかぶって絶縁破壊されており、使い物にならなかった。
ただ、破壊されていなかったものを復旧することができたため、冷温停止状態にもっていくことができた。
このほか、使用済み燃料プールは1~6号機全てで注水できていない。
いずれもプールの水が減って使用済み燃料がむき出しになると放射性物質が外部に出る恐れがある。今後、プールへの注水方法を探る。
また運転中だった1~3号機は原子炉圧力容器に注水して核燃料を冷やす必要がある。東電は1~3号機の原子炉圧力容器への海水注入を続けている。
第1原発では「周囲の放射線量が作業員が近づくには高すぎる」(東京電力)ことがネックになっている。放射線量は16日、正門付近で毎時10ミリシーベルトを記録した。
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- 2011/03/16(水) 23:59:29|
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知らない情報や分析を、ありがとうございます。
縁ある人には、必ず、安冨さんのお話を伝えたいと思います。
- 2011/03/17(木) 00:30:49 |
- URL |
- てん #79D/WHSg
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