この重大な事態が、4時間以上前に起きていたとは驚きである。避難していた人々にも知らされてなかったとは、何事であろうか。
「使用済み核燃料」は「使用前の燃料」より危険なシロモノである。使用前の燃料は、しっかりと作られている上に、MOXではなく、ウラン燃料であれば、安定な物質だからである。これを原子炉で燃やすと、プルトニウムなどの極めて危険な元素を生じる。困ったことに、使用済み核燃料は、使用前の燃料よりもやっかいな「どんどん熱くなるヤカン」なので、冷却しつづける必要がある。
http://www005.upp.so-net.ne.jp/yoshida_n/L18_06.htm福島第一原発には6基も原子炉がある。そのうち、4~6号機は定期点検中で停止していた。これらの使用済み核燃料の冷却が行われているものと私は愚かにも思い込んでいたのだが、考えて見れば、津波を受けており、電源がないのであるから、そんなはずはなかった。4号機の使用済み燃料が冷やされず、プールの水を蒸発させてしまったようだ。水素爆発が起きたということは、非常に高温になったということである。ここから、すさまじい水準の放射線が出ている。400ミリシーベルトなどという数値が、環境中で観測されるとは、とてつもない事態である。
3号機の爆発が影響してこういうことになったとすると、4号機の爆発が5号機、6号機の爆発を誘発しかねない。そうなればもはや out of control である。チェルノブイリでさえ、原子炉1つが爆発しただけであった。総合的に考えれば、既に、これを超える事態だと言うべきではなかろうか。
日本国は、この地震と津波の列島に、次々と原発を作るという愚行を犯すことで、人類と地球とに対する、とてつもない罪を犯してしまった。
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- 2011/03/15(火) 11:20:33|
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