マイケル・ジャクソンの思想

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マイケル降臨のため必須音響装置について(3) 「圧縮なし」

「マイケル降臨のため必須音響装置について」に以下の追記を書いた。

============
オーディオファンのKさんから、以下のご指摘をいただいた。重要なので、どうぞお気をつけいただきたい。

Pro Cableさんの説明で、『ただし、iPodに、AIFFファイル、又は、WAVファイルで、「圧・縮・な・し」で、CDデーターを入れることが、大前提です。この大前提は、必ず守ってください。』と言うところは、重要だと思いますので、その点は触れられた方が良いと思いました。
============

これが非常に重要なので、説明しておかねばならない。つい最近まで、私は全く理解していなかったが、知ってとても驚いたのである。

CDには、

“サンプリング周波数44.1KHz、量子化16ビットのPCM方式でデジタル録音”

という形式で音が入っている。これが何を意味するのか、私には正直、よくわからない。で、パソコンにこれを取り込むと、

MP3/WMA/AAC

といった形式になる。これでを iPod などに入れて聞いているわけだが、これは「圧縮」された音源である。圧縮というのは、元の音のデータをそのまま使うと大きくなるので、あちこち端折ったりなんなりして、なるべく音が悪くならないようにデータを減らす技術のことである。しかし、データを減らすのだから、どう足掻いても音が悪くなる。

これに対して、

WAV/AIFF

というような形式は、「非圧縮」である。CDのデータの情報量をそのまま保持しているのである。どのくらい違うかというと Bad の AIFF 形式が 41.6MB に対して、AAC 形式が8.6MB だった。ざっと五倍である。当然、前者のほうが音が良い。(flac というフリーの規格は、「可逆圧縮」つまり、大きさが半分くらいなのに、音が変わらない、というものらしいが、残念ながら iPod や iTune は対応していない。)

で、どのくらい違うかというと、バッと聴いたところでは正直わからなかった。ところが「なーんだ、五倍も違うのに損だなぁ」と思いながらも、しばらく AIFF のものを聞いていた。それで AAC で取り込んだままの Smooth Criminal が始まって最初の Paw! で「ウルサイ!」と思ってしまったのである。AIFF で取り込み直して聞いてみると、ちっともうるさくない。そのくらい違う。

何が違うかというと、音の濃さである。画像で情報が減ると、階段状のデジタル見え見えになるように、音も情報が減ると、階段状の形状になってしまうようだ。耳という器官には沢山の振動する素子があって、同じ周波数の音が来ると増幅する、という形で聴こえるようになっている。恐らく、デジタルの情報量が落ちると、聴覚の素子の全体が飛び飛びに反応してしまい、それを脳であたかもなめらかな音であるかのように修正せねばならないので、不愉快なのではないだろうか。

CDに入っている情報量は、人間の耳の素子の密度に匹敵し得ていて、それゆえ非圧縮音源で聴いた場合には、素子の全体をスムーズに反応させることができるのだと思う。これに対して、圧縮音源だとそうはいかないのであろう。慣れというのは恐ろしいもので、非圧縮音源で聞いていると、圧縮音源が耐え難く聞こえてくる。

そういうわけであるから、マイケルの姿に出会いたければ、非圧縮音源で聴かねばならないのである。ちなみに、iTune では ACC 形式を AIFF 形式に変換できるが、一度失われた情報は帰ってこない。データの量が増えるだけで意味がないのでやらないように。

非圧縮形式の問題はデータの量が多いことだ。一曲で 8.6MB だと、10曲で 86MB、100曲で860MBだ。ところが、41.6MBだと、10曲で 416MB、100曲で4160MB=4.16GBだ。昔はこんなに量が違ったのでは保持コストが全く違った。

しかし今や、iPod nano の小さいほうで 8GB も入る。三千円出せば16GBになるから、もう十分だろう。CDベースで考える限り、

絶対に非圧縮で取り込むべし!!

という結論になる。この形式で取り込んで、マシなイヤホンで聞けば、She's out of my life のマイケルのすすり泣きを間近に聴くことができる。歌詞やセリフの聞き取りなども格段に違ってくる。CDに、マイケルが息を吸う音まできちんと入っているとは、最近まで知らなかった。Speechless は、"Your love is Magical" で始まる曲ではなく、「マイケルが大きく息を吸い込む音」で始まる曲なのだ。

気をつけねばならないのは、iTune Store などでは、圧縮形式でしか買えないことだ。これでは碌な音がしないではないか、と心配になる。ところが、プロケーブルさんによれば、圧縮形式でも iTune Store で買ったものが、同じ曲の CD からの非圧縮の取り込みより音が良かったりする場合があるらしいのである。なぜこんな異常なことが起きるのかというと、

スタジオでCDRに焼く(又は専用のデジタルマスターに落とす)
⇒工場に持ち込んで、そのデーターをそこで再び取り込み、それを元にCDを増産する

という段階で音が減ってしまうらしいのだ!

そういえば昔、アルミのかわりに金を蒸着させたCDというものがあって、千円ほど高かったのだが、音が妙に良かった。不思議だなぁ、と思っていたのだが、この段階で音の流出があると考えればよくわかる。金だからというより、金を使うことで値段が高くできるので、一枚一枚に掛けるコストが上がるので、音の流出が減るのではなかろうか。

これに対して、圧縮音源の配信は、圧縮の段階で減ることは減るのだが、配信の段階では減らない。そのため、いい加減にCDを生産するよりマシ、ということが起きるらしい。

CDの規格はソニーが作り出したもので、あの時代に随分立派なものを創りだしたものだ、と敬服する。そのくらい大変な技術だ。だが、CDの歴史は同社の堕落過程と一致している。CDの生産過程や再生過程での音の劣化という基本的問題をキチンと研究し、改善する努力を続けておれば、こんなことにはならなかっただろうに、非常に残念である。
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  1. 2011/01/23(日) 20:00:00|
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  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1
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コメント

情報量

v-290安冨先生が聴くマイケルは、ベートーベンがラジカセで聴くモーツァルトでしょう。

ウーン深読みしないでください。マニアがウン千万円の装置で聴く同じCDより、情報量が多いと言えます。  

先日は、「安冨先生、共産党が伸びましたが原発、TPPと与党と水と油だから当然。ところが、身近な日常生活では町内会、PTA、消防団などで自民と共産は手を結びます。全て横並びの全体主義。その意味で選挙結果は暗澹。日本では個の尊重はできないのか。」とのツイートにお返事いただき、感謝です。その前の「町内会募金での違法集金法をやめよう。」もリツイートいただき、うれしかったです。ジャーナリストは、どなたも無反応だったもので・・・・・
  1. 2013/07/25(木) 09:45:25 |
  2. URL |
  3. mattou3 #-
  4. [ 編集 ]

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