深尾さんからのご案内です。
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STUDIO73で6月末に予定されている雨のラーガのお誘いです。
STUDIO73は阪急とJRの高槻駅の間という好立地にあり、これまで20年以上にわたって、山下洋輔や、加古隆をはじめ、ワールドミュージック、ジャズ、クラシック、邦楽、などさまざまな音楽イベントの場として良質な環境と音源を提供してこられました。
そこで毎年定期的にコンサートを開いておられる日本を代表するシタール奏者、井上憲司さんにお願いして、日本でこれまで実現したことのない、「雨のラーガ」の演奏会を梅雨の6月にやっていただく企画が実現しました。
インド音楽は、季節や時刻にあわせて、内容を変化させ、基本となるラーガをモチーフに即興を交えて演奏されます。前回、春のラーガをお聞きしたときは、全身に春の陽気が満ち、冬のあいだ硬直していた身体が解き放たれる感覚を覚えました。きっとヨガなどの身体運動とあわせて聞くとよりよいのではないか、、と思いました。季節のラーガの演奏は、節季ごとの身体の調整や免疫系の発動にもつながっていたのではないか、とインド音楽の深さを感じさせられます。
ぜひ、皆さまお誘いあわせていらしてください。雨のラーガは、できるだけ自由なリラックスしたスタイルで聴いていただけるようにしたいと思います。
雨のラーガのイベントはこちら.
2013年6月29日(土)
開場 4:30p.m. 開演 5:00p.m.
シタール/井上憲司
タブラ/上坂朋也
前売 ¥3000
当日 ¥3500
学生 ¥2000
STUDIO73
井上憲司HP
http://www.kenjiinoue.com/スタジオ73の案内
http://www.saxonz.com/studio73/event/info.htm
今回は直接の里山活動ではありませんが、里山を豊かにし、季節を感じるイベントとして
ぜひ皆さまと一緒に楽しみたいと思います。
深尾葉子
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- 2013/05/25(土) 23:25:18|
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拙著『合理的な神秘主義〜生きるための思想史』(青灯社、叢書:魂の脱植民地化第3巻)については、このブログで二度紹介した。
http://anmintei.blog.fc2.com/blog-entry-973.htmlhttp://anmintei.blog.fc2.com/blog-entry-976.htmlまた、ながたかずひさ氏による秀逸な書評も頂いた。
http://rakken.sblo.jp/article/67207136.html更に、阪大の福井康太教授から、以下のメールをいただいた。許可を得て掲載します。福井教授はルーマンの法社会学の専門家であり、現在は柔軟に法を用いて紛争解決を実現するための実践的研究も行なっておられる。
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安冨様
福井です。ご高著『合理的な神秘主義―生きるための思想史―』(青灯社)拝読致しました。「魂の脱植民地化」研究グループの研究成果が次々に公刊され、その生産力に圧倒されています。
同書は当初複雑系科学の学説史として構想されたものが、その後の創発の研究、ハラスメント研究の成果と融合され、不確実性を生きるための倫理学として結実した、安冨さんの知的な歩みそのものの集大成と拝察します。これがヨーロッパの知の体系の伏流水として、諸学に革新をもたらし続けてきた知の系譜であるという指摘も同感です。同書は、一見すると、複雑系科学の系譜、創発=生=神秘についての思想、サイバネティクス=学習理論=創発を妨げるものをいかにして取り去るか、といった複数の課題にかかわる思想家の諸説を時系列に整理した不思議な思想書というように見えますが、「複雑性を生きることができることの神秘=創発=ハラスメントとの闘い=生きるための倫理学」というのは安冨思想(というものがあるとすればですが)の一貫した核心であり、その立体的な構造は最後のオプショナル・ツアーを見ると一目瞭然となります。はっきりとした体系をもつ思想史研究は昨今みられなかったものです。「魂の脱植民地化」=「合理的な神秘主義」構想がいかにして成立したかということも、オプショナル・ツアーをみることで明確に理解されます。
実は同書を読みながら考えたことは、ニクラス・ルーマンの社会学構想と安冨構想との類似点と相違点でした。ルーマンの社会学構想と安冨構想とでは、登場する論者の一部はオーバーラップします。潜在的な影響まで加味すると、かなり重なっていると考えてよいと思います。サイバネティクスや学習理論の成果を取り入れ、高度に複雑な現代社会で秩序はいかにして可能になるのかという問題に取り組んだのがルーマンです。しかしながら決定的に違う点がある。その違いはどこにあるのかというと、ルーマンが社会学を構想し、倫理学を構想しなかった、いや回避した一方、安冨さんはまさに倫理学、生きるための倫理学を中核に置いているという点です。ルーマンは、倫理学を回避することで、「価値自由」な科学としての社会学として、自らの理論を体系化しようとしました。これがルーマンの多産性の理由であると同時に、読んでもむなしさが残る点です。安冨さんは、複雑性の問題=創発の問題に取り組むということは不可避的に倫理学になるということを、その体系そのものをもって明らかにしています。ただ、複雑性そのものはどうやっても完全に記述することはできないものなので、複雑性の発現としての創発=生=神秘を妨げるものを、論理的方法を用いてえぐり出し、取り除くという戦略を立てる。この戦略は「語り得ぬもの」を無理矢理語るというパラドックスに陥ることなく、複雑系科学から倫理的帰結を引き出すほとんど唯一の戦略であるように思います。
まだ同書を一読しただけであり、よくわかっていない点も多々あります。各思想家の原典に当たってみないと何ともよくわからない(たぶん読んでもわからない)ことばかりです。もっとも、これまでになかったタイプの倫理学を安冨さんが立ち上げつつあるということは十分に理解できます。安冨さんの研究成果の今後のますますの発展を見守り続けたいと思います。
- 2013/05/21(火) 14:09:49|
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池谷監督からのメールです。
許可を得て貼り付けます。
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初夏のような日差しに今年の「けんか七夕」の賑わいを思う今日この頃です。
本日はうれしい報告をさせていただきます。
僕の長編ドキュメンタリー映画3作を下記の通り一挙上映することになりました。
『先祖になる』『蟻の兵隊』『延安の娘』を毎日順番を変えて連続上映します。
「池谷薫監督特集上映」
人間を追いつづけたドキュメンタリーの軌跡
6/8(土)より2週間、ポレポレ東中野にて
振り返ってみると、震災や戦争といった重いテーマで映画をつくってきましたが、
僕の関心はつねに「人間力」のある一個人を追うことにありました。
『延安の娘』では、文化大革命で生き別れとなった父娘の27年ぶりの再会を描き、
『蟻の兵隊』では、軍命によって中国に残留させられ、戦後も戦争をつづけた旧日本軍兵士の執念を追い、
『先祖になる』では、震災からの復興にいち早く立ち上がった木こりの老人の土地に根ざした生き様を描きました。
縁あって出会った方々と、時には寄り添うように、時には「共犯関係」を結びながら、
プロデューサーの権洋子と二人三脚で一生懸命映画をつくってきました。
結果として人を撮りつづけることで、国家や社会に翻弄されながらも懸命に生きる、人間の再生の物語を描いてきたように思います。
今回ご覧いただくのはそういう3作です。映画をご覧いただき、少しでも人間の尊厳とは何か感じてもらえれば幸いです。
特集上映のチラシを添付させていただきます。
ひとりでも多くの方にご覧いただけることを切に願っています。
宣伝にご協力願えれば幸いです。
感謝を込めて
池谷 薫
『先祖になる』公式サイト
http://senzoninaru.com『蟻の兵隊』公式サイト
http://arinoheitai.com『延安の娘』公式サイト
http://en-an.com6/8(土)より2週間、ポレポレ東中野で『先祖になる』『蟻の兵隊』『延安の娘』の3作品連続上映「池谷薫監督特集上映」開催。3作品を毎日順番を変えて①10:50②13:20③15:50に上映。『先祖になる』1800円、蟻と延安は1000円均一。
http://www.mmjp.or.jp/pole2/
- 2013/05/17(金) 13:56:42|
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既に、
http://anmintei.blog.fc2.com/blog-entry-973.htmlで『合理的な神秘主義』について少し説明したが、この本の一つのウリである「オプショナルツアー」について説明しておきたい。この本の第一部のパラグラフは、冒頭に通し番号が振ってあり、末尾に ⇒ 123 とかいうように、指示が付いている。何をしているのかというと、普通の読み方とは別に、パラグラフを飛び飛びに読む方法を示しているのである。
第一部は、合理的な神秘主義の先駆となる思想を展開した偉大な思想家の紹介であるが、それは誕生年を基準として、思想家ごとに一章を割り振って構成している。しかしこれでは、思想内容としての流れとしてはうまくない。そこで、パラグラフに通し番号を振って、末尾に次に読むべきパラグラフの番号を指示する、という形で、内容の流れで読む方法を可能にしている。
このオプショナルツアーは、以下の四つの連続する系列から成っている。これに沿って読むことで、まったく新しい読書体験を享受しうるはずである。早速本書をオプショナルツアーで読んでくださった そんいろん@unimaru0515さんと、燕沢@tsubamezawaさんとが、ツイッターで以下のように書いてくださっている。
そんいろん@unimaru0515
安冨歩『合理的な神秘主義』(青灯社)読了。
章だてで順番に読むのではなく、テーマにそってパラグラフを行きつ戻りつ、時にジャンプしながら読むスタイルは知的刺激が倍増。まるでネットサーフィンしながら読んでいる感覚。受動的になりがちな読書を能動的にさせてくれる。
燕沢@tsubamezawa
『合理的な神秘主義』は非常に面白い。何だかよくわからないが、わかったような気になる。番号を追っていると、同じところをぐるぐる廻って永遠に終わらないような気がする。読んでいると、何だか気が楽になる。ぜひ、ご体験頂きたい。



- 2013/05/07(火) 20:19:42|
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パブコメしたぞ〜
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=198251601&Mode=0提出内容
受付番号 201305030000098088
提出日時 2013年05月03日11時51分
案件番号 198251601
案件名 原子力規制委員会設置法の一部の施行に伴う関係規則の整備等に関する規則(案)等に対する意見募集ついて
所管府省・部局名等 原子力規制庁技術基盤課 担当:鈴木 電話:03-5851-3352(代表) 03-5114-2109(直通)
意見・情報受付開始日 2013年04月11日
意見・情報受付締切日 2013年05月10日
【提出意見】
拙著『幻影からの脱出』で論証したように、無限個のありうる事故シナリオを、有限の手段で防御することは不可能です。技術というものは、事故・失敗から学んでフィードバックを繰り返すことでのみ安定します。原発という技術は、被害がとてつもない規模となるため、事故・失敗から学ぶことが原理的にできません。次の大事故は、今回とは全く違うシナリオで起きるからです。このようなシステムを、「制御可能」と称して使うことは、不合理極まりないことであり、如何なる規制を設けようとも、無駄です。唯一の合理的な規制方法は、核燃料の使用そのものを禁止する以外にありません。
- 2013/05/03(金) 11:59:41|
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