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マイケル・ジャクソンの思想

福島原発:毎日新聞 日野行介(大阪社会部)記者の見解

http://mainichi.jp/select/opinion/eye/archive/news/20110421ddm004070178000c.html

原子力関係者のこの傲慢さが今回の事故の原因であり、これを排除しない限りは、原発は事故を繰り返す。重要なことは、この傲慢さは、全ての学問分野に共通している、という点である。この学問のあり方の歪みの集中的表現が今回の事故であり、学問全体の正当性が問われているのである。

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記者の目:「原子力ムラ」の閉鎖的体質=日野行介(大阪社会部)

 ◇事故の背景に、批判拒む傲慢さ
 東京電力福島第1原発の事故の取材応援で、東電や経済産業省原子力安全・保安院、内閣府原子力安全委員会の記者会見に何度も出席した。そこで強く疑問に感じたのは、「想定外の事態」や「未曽有の天災」という決まり文句を盾に、決して非を認めようとしない専門家たちの無反省ぶりだ。これまで不都合な警告や批判を封じ込め、「安全」を自明のものとして押し付けてきた業界の独善的体質が今回の事故の背景にあると思える。

 ◇言葉は丁寧だが決して非認めず
 「大変なご心配をおかけして申し訳ありません」。東電の記者会見は必ずと言っていいほど謝罪の言葉が出る。だが、「多重防護」を誇ってきたはずの原発の安全性自体に疑問が及ぶと、会見する幹部の態度は途端に硬くなる。言葉は丁寧だが、非は決して認めず、自分たちの言い分だけを強調する。都合の悪い質問には、記者をにらみつけながら木で鼻をくくったような対応をする幹部もいる。

 こうした会見の模様はテレビやインターネット動画でそのまま報道され、政府の対応への不信とも相まって、国民は「本当に大丈夫なのか」「うそをついているのではないか」と疑念を募らせている。

 私は02年から3年間、若狭湾に原発15基が林立する福井県敦賀市に勤務した。「原発銀座」と称される地域で、取材の最重要テーマが原発だった。

 取材で接した原子力の技術者・研究者たちの印象は決して芳しいものではない。都合の悪い問いにまともに答えず、批判的な意見に耳を貸さない尊大ぶりが印象に残った。

 高速増殖原型炉「もんじゅ」(敦賀市)の設置許可を無効とした名古屋高裁金沢支部判決(03年1月)の際には、電力会社や研究者が業界を挙げて判決を攻撃した。判決に関する討論会で、推進派の大学教授が専門用語を駆使して野党の国会議員をやり込めた後、会場の片隅で「素人のくせに」と仲間内で笑い合っているのを見た。

 ある地方テレビ局が数年前、原子力に批判的な研究者をドキュメンタリー番組で取り上げたところ、地元電力会社が「原子力を理解していない」と猛烈に抗議した。番組はこの電力会社を直接批判する内容ではなかったが、テレビ局は広告主の抗議を無視できず、記者による定期的な原発見学を約束した。

 この件について取材した私に、電力会社の役員は「(原発が)いかに安全か理解していない。『反省しろ』ということだ」と言い放った。その傲慢な態度は、今回の事故を巡る会見で見た東電幹部と重なり合う。

 ◇官民にまたがる狭い人脈社会
 なぜ、こんな体質が醸成されるのだろうか。

 原子力の技術者だった飯田哲也・環境エネルギー政策研究所長は、業界の実態を「原子力村(ムラ)」と名付けた。大学や大学院で原子力を学んだ学生は、電力会社やメーカーに就職したり、国や立地自治体の技官になる。就職先は担当教官の意向で決まることが多い人脈社会で、彼らは官民に分かれても「ムラ」の一員として育っていく。

 原発関係の事故はメディアで大きく報じられる。市民団体などの批判にさらされることも多い。“被害者意識”から、彼らは批判を「素人の意見」だと一方的に決めつけ、独善的な専門家意識を強めていくのだろう。

 原発の安全規制は、保安院と原子力安全委員会による「ダブルチェック」体制とされる。しかし現実には十分機能していない。チェックする方も、される方も、同じ「ムラ」の構成員なので、業界全体の利益を守ろうという意識が働く。保安院に至っては、原発を推進する経産省に属するという構造的問題を抱えている。

 組織の名称にしても、米国は「原子力規制委員会(NRC)」なのに、日本の機関には「規制」ではなく「安全」が使われている。「原子力は安全」という宣伝を優先するあまり、規制や監視という視点が欠落していたとしか思えない。

 今回の事故を受け、保安院を経産省から分離する組織改革がようやく検討される見通しとなった。必要なことだとは思うが、組織いじりだけでは専門家たちの体質を変えていくことはできない。

 これまで私たちは原子力の問題を「専門家の世界だから」と、直視することを避け、「ムラ」に委ねすぎてきた。だが今回の事故で、放射能への不安から電力不足問題に至るまで、原子力が一人一人の生活に密接にかかわることが明白になった。もう無関心は許されない。

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 ご意見をお寄せください。〒100-8051毎日新聞「記者の目」係/kishanome@mainichi.co.jp

毎日新聞 2011年4月21日 東京朝刊
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  1. 2011/04/27(水) 22:32:59|
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福島原発:忌野清志郎の2曲





朝日新聞が以下の記事を出した。
忌野清志郎の2曲は上のとおり。

=========ラブミーテンダー======
なにいってんだ ふざけんじゃねえ
核なんて いらね~

なにいってんだ よせよ 騙せやしねぇ
なにいってんだ やめときな
いくら理屈をこねても
ほんの少し 考えりゃ
おれにもわかるさ

放射能は いらねぇ
牛乳をのみてぇ
なにやってんだ 税金返せ
めをさましな

巧みな言葉で 一般庶民を騙そうとしたが
今度のことで ばれちゃった
その黒い腹



=============
原発安全、ウソだったんだぜ 反原発曲、ネットで話題に(1/2ページ)

2011年4月27日19時8分 朝日新聞

東京電力の福島第一原発事故をめぐり、反原発の姿勢を打ち出す楽曲が話題になっている。新曲に加え、改めて注目された曲も。レコード会社やラジオ局には「自粛」の動きがあるが、インターネットの投稿サイトなどで広がり続ける。

 「この国を歩けば、原発が54基/教科書もCMも言ってたよ、安全です/俺たちをだまして、言い訳は『想定外』」「ずっとウソだったんだぜ/やっぱ、ばれてしまったな/ホント、ウソだったんだぜ/原子力は安全です」

 4月上旬からネットの投稿サイトで話題になっている反原発の曲がある。題名は「ずっとウソだった」。ロック歌手斉藤和義さんのヒット曲「ずっと好きだった」の替え歌だ。

 替え歌だが、歌っているのは斉藤さん本人だ。

 最初に投稿されたのは7日。斉藤さんが所属するビクターエンタテインメントは「プライベートで撮影した動画が、本人が意図しない形で流出した」と削除を求め、サイト側も応じたが、動画をみた人たちが相次いでコピーを投稿。今もネット上で広がる。

 斉藤さんの所属事務所によると、動画は斉藤さんが自ら撮影した。公表も検討したが、本人と所属事務所、レコード会社で協議した末、関連する会社への配慮や、原発問題については様々な意見があることを考慮し、見送ったという。関連する会社の詳細は明らかにしていないが、ビクター社の親会社は電機メーカーで、元の曲は大手化粧品メーカーとのタイアップだ。

 一方、映像は斉藤さんが友人に渡していたため、そこからネットに広がったらしいと説明する。

 斉藤さん自身はこの件についてコメントしていない。

 福島第一原発の事故を受けてよみがえった反原発の曲もある。

 ロックバンド、RCサクセションの「ラヴ・ミー・テンダー」「サマータイム・ブルース」だ。1988年のアルバム「COVERS」に収録されていた。

86年のチェルノブイリ原発事故の影響もあり、反核の姿勢が鮮明だった。

 リーダーの故・忌野清志郎さんは「ラヴ・ミー・テンダー」に「放射能はいらねえ/牛乳を飲みてえ」と日本語の歌詞を付けた。「サマータイム・ブルース」は「人気のない所で泳いだら/原子力発電所が建っていた/さっぱりわかんねえ、何のため/狭い日本のサマータイム・ブルース」となった。

 88年当時、所属レコード会社の東芝EMIは新聞広告で「素晴らしすぎて発売できません」と表明し、詳しい理由を明らかにしないまま発売を中止。その後、別会社から発売された。

 福島第一原発の事故が起きた後、この2曲も注目を集めた。音楽評論家のピーター・バラカンさんがDJを務めるインターFMの「バラカン・モーニング」にも、「番組を始めて以来、最も多くのリクエストが集中した」という。

 バラカンさんは「かけるべきだ」と考え、「サマータイム・ブルース」を流した。一方で牛乳に触れる「ラヴ・ミー・テンダー」については局と協議し、「風評被害につながるおそれがあり、今の時期はやめた方がいい」との理由で、放送を見送ったという。

 バラカンさんは放送しない理由を番組で紹介したうえで、「インターネットでも簡単に聴けるので、どう思ったのか、教えてください」と呼びかけた。

 番組には「かけるべきだった」「清志郎が生きていたら、こんな状況だからこそ、違う歌を歌うと思う」などという感想が寄せられているという。(五十嵐大介、中井大助)
  1. 2011/04/27(水) 19:51:53|
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福島原発:大気中にプルトニウム・ストロンチウムが飛散

http://onihutari.blog60.fc2.com/blog-entry-44.html

アメリカで異常なプルトニウムとストロンチウムが確認された。どうやってこういう揮発性でない重い元素が飛ぶかというと、空気中のチリにくっついて舞うのである。ハワイやカリフォルニアに行っているということは、当然、日本国内には散らばっている。
  1. 2011/04/27(水) 14:54:21|
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福島原発:元データを公開せよ!!

開いた口が塞がらない。
東電はミスをやり過ぎる。
多くの人が指摘しているように、全ての元データを公開すべきなのだ。
世界中の人が検討すれば、ミスをしたってすぐに明らかになるのだから。
これほど重大なミスを犯し続ける組織に、この重大な人類全体に迷惑をかける事態の解析を独占させているのは、日本政府による人類への犯罪である。

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核燃料損傷割合、1号機55%に訂正 東電「転記ミス」

2011年4月27日12時50分 朝日新聞

 東京電力は27日、福島第一原発1~3号機の原子炉にある核燃料の損傷割合について、1号機55%、2号機35%、3号機30%に訂正すると発表した。これまで、70%、30%、25%と発表していた。計算や評価の際のミスだったという。

 損傷の割合は、原子炉格納容器内の放射線量から算出する。東電によると、1号機については計算時に計測データを転記する際、数字を間違えた。2、3号機は数値の評価方法を誤ったという。

 東電原子力・立地本部の松本純一本部長代理は「2、3号機は損傷割合が大きくなったが、意図的に過小評価していたわけではない。なぜ、このようなミスをしたかについては、今後検証する」と話している。
  1. 2011/04/27(水) 14:50:32|
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福島原発:わかった!!「原子力の安全を保安する」院だった!

ついに「原子力安全・保安院」の謎が解けた。

前提1)日本人は「役割」で作動する。
前提2)役割は命より大切である。

これは日本社会に住んでいる人なら誰でも知っていることであり、同意していただけると思う。それゆえ、公的な場面におけるある人の行動を理解するためには、その人の役割が何であるかを解明せねばならない。

原子力安全・保安院は謎であった。

(1)なぜ、あんなにヘラヘラ嬉しそうにしているのか。
(2)なぜ、国民の安全を軽視して、原発が安全だという話ばかりするのか。
(3)なぜ、外国人の記者が一人もいない会場で、平気で会見ができるのか。
(4)なぜ、「冷温停止できなかったら日本は終わり」などというのか。

この問題に対する答えは、

原発ちゃんを保安するのが彼らの役割だから

であった。この答えは、大阪大学の深尾葉子准教授が発見したものである。この問題に関する論考を用意しておられるので、そのうちどこかで発表されるはずである。上の謎については以下のように説明できる。

(1)なぜ、あんなにヘラヘラ嬉しそうにしているのか。
⇒原発ちゃんの安全を非国民から守るというミッションが明確になり、嬉しいから。その活躍の姿がテレビに写るから。

(2)なぜ、国民の安全を軽視して、原発が安全だというの話ばかりするのか。
⇒そもそも国民の安全は彼らの仕事ではなく、原子力の推進が危機にひんしているので、それを守るのが彼らのミッションだから。

(3)なぜ、外国人の記者が一人もいない会場で、ニコニコ会見ができるのか。
⇒そもそも国民や記者に向かって話しているのではなく、原子力ちゃんに向かってお話しているから。

(4)なぜ、「冷温停止できなかったら日本は終わり」などというのか。
⇒冷温停止できなかったら、原子力の推進は不可能になるので、Game Over になって、彼らの役割が消えてなくなるから。そんなことは決してありえないので、冷温停止できるに決まっている。

これでなぜ「ほあんいんぜんいんあほ」なのかが理解できて、スッキリした!!彼らが毎日やっていたことは、天皇が病気になると侍医が記者会見するようなもので、お腹が痛くなった原発くんの病状を喋っていただけなのである。

深尾准教授によれば、千葉県の行政書士の小川洋子さんのブログを見て、謎が解けた、とのことである。小川さんの功績は大きい。
  1. 2011/04/27(水) 07:53:01|
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