病院に行ったら、マジに胃が悪くなっていた。知らなかったのだが、胃痙攣というのは、胃が痙攣するのではなく、痙攣するみたいに胃が痛くなる、ということだった。それから、冷えたから胃痙攣になったのではなく、胃腸が痛いときに体を温めると痛みがやわらぐのであった。つまり、
原発事故⇒恐るべき事態とそれを隠蔽する気持ち悪い言動の氾濫⇒ストレス⇒胃腸の不調⇒胃痙攣
という因果関係であり、
胃痙攣⇒温める⇒やわらぐ
というのは全然別の経路であった。
「原発事故がおさまったら私のストレスもおさまるのですが」
と言ったら、
「それじゃあおさまらないので、薬を出しましょう」
とのことであった。
そういうわけでこれ以上、原発ブログを書いていては、放射能云々以前に、胃の病気で死んでしまうおそれがあるので、本日より休息に入ります。書きかけの論考だけは、時間を見つけてそのうち書きます。
ではみなさま、今回の件に関しましては、ご心配をおかけして、誠に申し訳なく。。。。
http://housyanou.com/picture/image/19203877.jpgより引用。
- 2011/04/20(水) 15:03:17|
- ブログ
-
| トラックバック:0
-
| コメント:6
国際原子力村の大物16人の声明である。ポイントは以下の部分であるが、笑止千万である。
(1)
しかも事故後の検証から、事前のより詳細な分析によって必要性を特定できる、比較的コストのかからない改善を実施していれば、これらの事故は完全に回避できた可能性があることが判明している。 ⇒たとえば囲碁や将棋を考えてみよう。強い相手と戦えば負ける。しかし、負けた試合を検討すれば、必ず「敗着」があり、「あそこでああやっておけば、負けなかった」という結論が出せる。確かにそういう学習は非常に重要である。
重要であるが、それは何局も何局も打つから意味がある。名人上手を相手に、3局負けたからといって、その3局について詳細に検討し、「比較的コストのかからない改善を実施していれば、これらの敗着は完全に回避できた可能性がある」と言っても無駄である。そんな後知恵は意味がない。この3度の過酷事故から人類が学ぶべきことは、「原子力から手を引こう」だけである。
(2)
福島第一原子力発電所の立地と設計では、確率の低い事象があり得ない形で同時発生すること(史上稀に見る地震に史上稀に見る津波が加わったことによる全電源喪失)に対する考慮が十分でなかったと思われる。⇒福島原発を襲った地震は、「同原発の耐震安全の基準値として認めた数値の4分の3に過ぎない448ガル」であり、ちょっと気の利いた耐震建築なら、一般の建物でも耐えられる水準である。新潟県中越沖地震で原発敷地内で観測された最大の加速度は、680ガルであった。問題は、この程度の地震でも、1号機では冷却系の破断事故が起きた可能性が高いことである。
また、津波にしても、ディーゼルのタンクを海側に置いて持って行かれたり、あるいは、同じところに防水しないで非常用発電機を置いたのは、あまりにも無神経である。更に冷却用の海水の取り込み口が破壊されたが、これは、どうしても海に突っ込んでおく必要があるので、史上稀に見る津波でなくても壊れる可能性を排除し得ない。
===========
http://www.jaif.or.jp/ja/news/2011/statement_16experts_worldwide.pdf
原子力過酷事故は、すでに歴史の彼方に去ったとみなされていた。それにもかかわらず、再び過酷事故が起こってしまった。なぜか。
満足のいく答えを導くためには、より多くのデータに基づく詳細な分析が必要になるが、一定の予備的な観察は現時点でも意味があろう。2011 年 3 月 11 日に発生した東北太平洋沖地震では、一方において、原子力発電所が他の多くの人工建造物に比べて、破滅的な自然事象にもある程度耐え得ることが示された。他方で、福島第一原子力発電所の立地と設計では、確率の低い事象があり得ない形で同時発生すること(史上稀に見る地震に史上稀に見る津波が加わったことによる全電源喪失)に対する考慮が十分でなかったと思われる。
実際に、上述の過酷事故はすべて、発電所の設計時点では予見されなかった起因事象が複雑に重なって発生したものである。さらに、これらの事故で緊急時要員は、事前に訓練を受け態勢が整った状況の範囲を超えた対応を余儀なくされた。しかも事故後の検証から、事前のより詳細な分析によって必要性を特定できる、比較的コストのかからない改善を実施していれば、これらの事故は完全に回避できた可能性があることが判明している。
===========
「原発事故、回避できた可能性」世界の専門家16人声明
2011年4月19日19時3分 朝日新聞
福島第一原発の事故をめぐり、国際的な原子力安全の専門家16人が国際原子力機関(IAEA)に再発防止に向けて声明文を提出した。事故について「比較的コストのかからない改善をしていれば、完全に回避できた可能性がある」と指摘している。日本原子力産業協会が19日、翻訳してウェブサイトに掲載した。
声明では、福島第一原発の安全対策について「確率の低い事象が重なることに対する考慮が十分でなかった」と指摘。拘束力や強制検査権のある国際規制機関の創設も提案している。
16人はロ、印、スウェーデンなど11カ国の専門家。米国スリーマイル島原発事故(1979年)の対応に当たったハロルド・デントン元米原子力規制委員会原子炉規制局長や、仏電力公社の元原子力安全監察総監、チェルノブイリ原発の元主任技師ら。
==========
津波は想定以上、揺れは想定内…福島原発
福島原発
東日本巨大地震で被災した東京電力福島第一原子力発電所で記録した揺れの最大加速度が、経済産業省原子力安全・保安院が同原発の耐震安全の基準値として認めた数値の4分の3に過ぎない448ガルだったことが18日、わかった。
地震の揺れは想定内だったが、高さ6メートル以上とみられる想定外の津波が、原発の安全の根幹に関わる機能を喪失させた可能性が高い。
同原発の2台の地震計で記録された今回の地震の最大加速度は、448ガルと431ガル。東電は同原発で予想される揺れの最大値を600ガルと想定していた。しかし、東電関係者の証言によると、この揺れによって、送電線を支える原発西側の鉄塔が倒れた。その結果、自動停止した原発に送電できなくなり、1~3号機の冷却機能がストップした。
続いて襲来した津波は海水ポンプを水没させた後、タービン建屋にぶつかり、原子炉建屋の脇を抜けて西側にある小山の麓までを水没させた。緊急炉心冷却装置(ECCS)などを動かす非常用ディーゼル電源も海水に漬かり、6号機を除き使用不能になった。
津波の正確な高さは不明だが、東電は土木学会の研究成果などに基づき、「津波が5~6メートルの高さであれば施設の安全性は保てる」としていたことから、6メートル以上あったとみられる。東電はまた、近海でマグニチュード(M)8・0の地震による津波で水位が上がっても、海水ポンプなどの機器に「影響はない」としていた。
今回の地震の規模はM9・0で、想定した地震の約30倍というけた違いの大きさ。あるベテラン社員は「入社以来、何十年も原子力の安全性を信じてきた。『まさか』という気持ちの連続だ」と肩を落としていた。
(2011年3月19日07時50分 読売新聞)
- 2011/04/19(火) 23:01:36|
- ブログ
-
| トラックバック:0
-
| コメント:1
「原発事故への恐怖心でパニックになって逃げた」というのは、正常な反応だと思う。
=================
「原発怖く逃げた」トラック窃盗容疑の自衛官を懲戒免職
2011年4月19日13時57分 朝日新聞
福島第一原発事故の災害派遣先からトラックを盗んで逃げたとして、陸上自衛隊練馬駐屯地(東京)は19日、第1特殊武器防護隊の前床(まえとこ)祥一郎3等陸曹(32)を懲戒免職にし、発表した。前床3等陸曹は「原発事故への恐怖心でパニックになって逃げた」と話しているという。
同駐屯地広報班によると、前床3等陸曹は3月13日から、原発事故に伴い福島県の郡山駐屯地に派遣され、放射性物質の除染作業に必要な通信手として連絡役を務めていた。しかし翌14日夜、駐屯地から官用トラックを盗み出し、途中で民間の車も盗んで乗り換えて逃走。同19日、自ら防護隊に連絡し、JR池袋駅(東京都豊島区)近くで警務隊に保護され、窃盗容疑で逮捕されたという。
陸上自衛隊の中川義章・第1師団長は「多数の隊員が原子力災害派遣を含め今般の大震災に全力で立ち向かっている最中に、災害派遣先の職場を無断で離れ、窃盗を重ねた容疑で逮捕されたことはあってはならない事案であり誠に遺憾。服務指導を徹底し、再発防止に努めます」とのコメントを出した。
- 2011/04/19(火) 20:46:00|
- ブログ
-
| トラックバック:0
-
| コメント:1
YouTube で「噴火」と入れてみたら、日本列島周辺で、最近、こんなに噴火していたのね!!
なんか、映画の導入部分みたいだが、このあとに東日本大震災が続くのだから、どう考えても、一連の出来事に見える。しかも、まだ続くのではないか。
こんな島に原発を54機も作るなんて
2009年2月2日 浅間山噴火
2009年6月14日 千島列島松輪島噴火
2009年4月4日 桜島噴火
2009年10月3日 桜島南岳が噴火
2010年2月4日 硫黄島海域で海底火山が噴火
2010年02月08日 桜島噴火
2010年6月12日 カムチャツカ半島のシベルチ山噴火
http://www.mosnews.com/world/2009/06/12/shiveluch/ 2010年10月28日 カムチャツカ半島のクリュチェフ山とシベルチ山とが同時に噴火
2011年1月17日 霧島新燃岳52年ぶりに噴火
1月27日の映像
- 2011/04/19(火) 19:53:47|
- ブログ
-
| トラックバック:0
-
| コメント:2
城南信金の理事長が重大なメッセージを出した。私は、旧大蔵省と大銀行を中心とする金融マフィアが資金の流れを無茶苦茶にしていることが、日本社会を歪めていると考えている。鍵になるのは信用金庫であることは、たとえば中村尚司教授が指摘したところである。信用金庫が立ち上がることは、決定的な重要性をもっている。
- 2011/04/19(火) 18:40:38|
- ブログ
-
| トラックバック:0
-
| コメント:7
これは2月1日のニュース。もしかしたら、この噴火も、東日本大震災も、一連の出来事なのかもしれない。気になるのは、下の図のように、赤いマークの付いている新燃岳の左50キロほどのところに、川内原発(89万キロワット×2機)があることだ。霧島と桜島と川内原発とを頂点とする正三角形ができるのだが、こんなところに原子力発電所を作るなんて、悪い冗談としか思えない。

==============
闇にとどろく火山雷…新燃岳で小規模噴火
鹿児島、宮崎県境の霧島連山・新燃岳(1421メートル)で18日午後7時22分、小規模な噴火が観測され、山頂付近では「火山雷」も見られた。
噴火は今月9日以来。
鹿児島地方気象台によると、噴煙は火口から約2000メートルの高さまで上がり、南東方向へ流れた。噴石が火口から約1キロの範囲に飛散したのが確認された。宮崎県高原町によると、火口から約10キロの花堂地区周辺で、1・5センチ前後の火山れきが降り、住宅3戸の太陽光パネル計8枚と車のガラスが割れた。
(2011年4月19日14時46分 読売新聞)
=============
011年1月29日 12:20:38: 9XFNe/BiX575U : V98VavwrXo
http://mainichi.jp/seibu/news/20110128sog00m040006000c.html
新燃岳:「享保噴火」に匹敵か 専門家の見方
新燃岳の噴火について、霧島火山に詳しい井村隆介・鹿児島大准教授(火山地質学)は、「(江戸時代の)享保噴火(1716~17年)に匹敵する可能性がある」とみる。
享保噴火は(1)水蒸気爆発(2)マグマ水蒸気爆発(3)中規模噴火(4)大規模噴火--と発展し、約1年半で終息した。死者5人、約600戸以上の被害が出た。井村准教授は今回の噴火により(2)から(3)の中規模噴火に進んだとみている。
気象庁の噴火警戒レベルが3に引き上げられ、半径2キロが入山規制されたが、27日午後に上空から観測した井村准教授は「人家ほどの大きさの噴石が飛んでいた。風向き次第では2キロでは不十分。近づかないことが重要」と強調した。農作物への降灰被害は今後も続くとみられ、宮崎・鹿児島両空港が使えなくなることもありうるという。また、火砕流だけでなく、土石流の可能性もある。
今回の噴火を予見していた研究者もいる。九州大の松島健・准教授(固体地球物理学)は国土地理院のGPS(全地球測位システム)観測で、えびの(宮崎)-牧園(鹿児島)間などの基線が09年12月ごろから隆起方向に伸びていたことに着目。地下にマグマが蓄積され上昇している、とにらんだ。
松島准教授によると、膨張は最大4センチに達したが、今回の噴火で山体が1センチほど収縮した。単純計算では4分の1のマグマを噴出したことになるという。だが、「地下深部からのマグマの供給は続いていると考えられ、全部出し切るかどうかも分からない」と分析する。
鍵山恒臣(つねおみ)・京都大教授(火山物理)は「大規模噴火に発展するなら何らかの前兆がとらえられるのではないか。地震にも注意が必要」と指摘した。1968年のえびの地震(死者3人)は、マグマ活動が原因の一つに挙げられている。震源が浅く直下型地震であるため、地震の規模が比較的小さくても大きな被害になりやすい。【山崎太郎】
- 2011/04/19(火) 16:16:07|
- ブログ
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
http://www.jca.apc.org/mihama/rosai/elmundo030608.htm福島原発は、たとえ運良くこのまま収束に向かったとしても、何十年にもわたって、片付けと掃除を続けねばならない。それには膨大な数の原発ジプシーが動員されることになろう。ヘタをすると、そういう人を生み出すために、格差を拡大するような政策さえとられかねない。
- 2011/04/19(火) 11:44:42|
- ブログ
-
| トラックバック:0
-
| コメント:1
前にも書いたが、こういうことを考慮し始めると、原発は赤字になってしまうのである。経済的にペイする範囲内で運営すると、いずれ大事故が起きるのでやはり大赤字になる。
なぜこんなシステムが「必要」と思い込めるのか、その精神の作動を解明し、解除することが、原発問題を解決するための根幹である。
=====================
原発:全事業者、電源長期喪失想定せず…国も「考慮不要」
2011年4月19日 2時39分 更新:4月19日 3時17分
電力各社が原子炉の核燃料が溶け出す「炉心溶融」など原発のシビアアクシデント(過酷事故)への対策をまとめた報告書で、発電所への外部電源や非常用ディーゼル発電機の電源機能を長時間失う事態をいずれも想定していなかったことが毎日新聞の調査で分かった。国は各社の報告書を了承していたほか、設計段階の国の指針でも電源を長時間失う事態を「考慮しなくてもよい」としており、電力会社と国双方の想定の甘さに専門家から批判が出ている。
過酷事故対策の報告書は、79年の米スリーマイル島原発事故などを受け、原子力安全委員会(現・内閣府原子力安全委員会)が92年に作成を推奨。起こりうる可能性が極めて低く、設計段階で考慮していなかった事態に対しても、対応手順や対策を求めた。電力各社は報告書を国に提出し、当時の通商産業省(現経済産業省)や安全委もこれを了承した。
停電などで原発への送電が途絶えた場合、非常用ディーゼル発電機が起動し、原子炉や使用済み核燃料プールなどを冷却するための代替電源となる。
電力各社は、電源が喪失した場合でも、原子炉内に7~8時間は注水を続けられる冷却機能を原発に備えている。これに加え、各社の過酷事故対策の報告書では、隣接する号機の電源を融通する▽非常用ディーゼル発電機を追加設置する--などの方法で電源供給能力を向上させるとした。しかし、発電所内の電源が8時間を超えるような長時間にわたって失われる事態を想定した社はなかった。
一方、安全委が90年に定めた原発の安全設計審査指針でも「長期間にわたる電源喪失は、送電線の復旧、非常用発電機の修復が期待できるため、考慮する必要はない」とされていた。
福島第1原発では、東日本大震災の影響で鉄塔が倒れるなどして、外部からの交流電源が途絶えた。その後の津波で1~6号機の非常用ディーゼル発電機13台中、6号機の1台を除く12台が使えなくなり、ほぼ全ての電源が一度に失われた。その後も長期間電源を復旧できず、原子炉圧力容器内や使用済み核燃料プールの燃料棒を冷却できなくなり、放射性物質の大量放出を招いた。
NPO法人「原子力資料情報室」の伴英幸共同代表は「電源はすぐに復旧されると考えられ、電源喪失が深刻な問題としてきちんと顧みられてこなかった。地震や津波といった広範囲に影響を与える事象を考えれば、複数の号機での電源トラブルが一度に長時間生じる可能性は高く、想定が甘いと言わざるを得ない。それを認めていた国の責任も問われる」と指摘する。【河内敏康、西川拓】
毎日新聞 2011年4月19日 東京朝刊
- 2011/04/19(火) 10:15:07|
- ブログ
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51699243.html池田信夫氏がいろいろ批判されて「誤解だ」と弁明した。この議論に私は賛成できないので、書いておきたい。
=======
けさからツイッターで、やたらに「東電の手先」とか「いくら金もらってるんだ」とかいうコメントが来るので何事かと思ったら、勝間和代氏が謝罪したのでおまえも謝罪しろということらしい。でも申し訳ないけど、私は一度も「原発は絶対安全だ」とか「原発を推進しよう」とか言ったことないんだよ。
=======
なぜ池田氏がこう言うかというと、
原発推進派=原発絶対安全
原発反対派=原発は絶対に危険
という図式を描いているからである。しかし、既に述べたように、それはそもそも議論の誤認だと私は考える。
=======
結論からいうと私は原発推進派でも反対派でもなく、「現状維持派」ともいうべき立場である。総合的なリスクは原発より火力発電のほうが大きいが、こんな事故のあと原発を新設することは当分不可能だろう。しかし原発の運転を停止すると電力不足がもっと深刻になるので、とりあえず既存の原発は動かしてエネルギー政策を考え直したほうがいい。
=======
「総合的なリスクが原発より火力発電所のほうが大きい」というのは、
http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51693454.htmlによる。しかし私は池田氏は事実誤認をしていると思う。
確かに、火力発電所は危険だ。たとえば日本の火力発電所の石炭はオーストラリアが多いが、一部が中国からやってくる。私は陝西省北部でフィールドワークをしているのだが、そこの石炭はかなりの部分が天津に運ばれて、日本に輸出される。中国の炭坑というのは、それはそれはすさまじく、アメリカの炭坑の500倍くらい、人が死ぬ。輸送にしても、何千台・何万台という数えきれない大型トラックが、天津に向かって果てしない渋滞の列を作っていて、良く横転する。この輸送の過程でも、沢山の人が死ぬ。またそれが引き起こす汚染も凄まじく、天津港など石炭で真っ黒である。その汚染は、恐らく、大量の癌死を生み出していることだろう。
だが、原子力がこういう問題から自由かというと、そうはいかない。たとえば、ウラン鉱山の汚染もすさまじい。
http://www.morizumi-pj.com/jadogoda/jadogoda.htmlhttp://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/seminar/No79/kid000927.PDFなどを見て欲しい。
※追記:石田靖彦氏から以下の指摘。「池田信夫氏が、石炭石油の採掘事故の死者の数から原子力は火力より安全であると述べているのは、原子力発電のために大量の石炭石油を使っていることを忘れた言い方でもありますね。」
ウランやプルトニウムの輸送の問題がどれだけ厄介かは明らかだ。確かにそれで死んだ人は石炭輸送で死んだ人より遥かに少ないだろう。しかし、原子力の問題点は、すべてが隠蔽化されていることだ。もしその輸送に何かあれば、何が起きるかわかったものではない。チェルノブイリの死者数にしても、評価の仕方で桁が何桁も変わってくる。ウラン鉱山の汚染にしても、何世代も続いていくので、一体、どこまでが放射線による被害なのか、わけがわからない。リスクを見積もることが原理的に難しいのが、原子力の最大の問題である。
放射能を使うことの本質的問題は、使っている今、問題が出るのではなく、将来に出ることであり、それが一体、どういう規模のどういう被害なのか、見当がつかない、という点にある。不確定性が大きすぎるのだ。それゆえ、これまでに出た火力発電所のもたらした被害と、原発のそれとを比較したら、原発が有利に決まっている。しかしだからといって「クリーン」などとは言えない。
=======
その場合、原発のアキレス腱は安全性より経済性である。4月5日の記事でも書いたように、原発は核燃料サイクルや損害賠償のコストを考えると、私企業には不可能なプラントになったといわざるをえない。
=======
まさにこの点こそが、原発に反対する人々の指摘してきたところである。軍事利用をする気がないのなら、どう考えてもソロバンが合わないのである。
=======
たぶん短期的な解はガスタービンだと思うが、長期的なエネルギー安全保障を考えると、原子力というオプションは捨てないほうがいいと思う。
=======
長期的に考えれば、日本列島のような地震・津波集中地帯に原発を作れば、いずれ大事故が起きる。安全保障面から考えて、有害無益である。すぐに止めて、片付けに入るのが、経済的に最も合理的である。そもそもこんな厄介なものに手を出さければ、もっと合理的だったのだが。
- 2011/04/18(月) 20:33:44|
- ブログ
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
漸く、安全欺瞞言語が減ってきたのかもしれない。
元々、工程表を出せと言われても、誰も経験したことのない今回の事態に対して、責任をもって見通しをつけるのは無理である。それはやっているフリを助長する。
フランスの技術と言ったって、どうせ最後は生身の人間がするのだから、さしたる違いはない。
本当の話を詰めていこう。それはどんなに耐え難いひどいことであっても、欺瞞言語を積み上げて行ったのでは、また崩壊するだけだ。そんなことをしている余裕はない。
=============
東電工程表、実施に相当の困難と班目委員長
福島原発
内閣府原子力安全委員会の班目春樹委員長は18日、東京電力が発表した事故収束への工程表について「相当のバリアがある」と述べ、実施には困難が伴うとの認識を示した。
また「工程表の精査はできていないが、スケジュールありきで安全がおろそかになることは避けてほしい」と語った。
班目委員長は「一番難しいのは2号機対策」とし、理由としてタービン建屋地下に高濃度の放射性物質を含む汚染水があることを挙げた。フランスから導入予定の浄化処理技術についても「本当に(高濃度の汚染水に)使えるのか、安全委員会側として承知していない」と効果に未知数の部分が多いことを挙げた。
(2011年4月18日20時19分 読売新聞)
- 2011/04/18(月) 20:30:00|
- ブログ
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
「逆に言うと」というのも、物事をごまかすための用語である。
十年、二十年は住めない、ということを直前で実は言っているのだが、言っていないかのようにごまかしている。
===============
枝野長官の会見(十八日午前)
――松本官房参与がおっしゃる10年、20年は住めないという話はリアリティーのある話ではないのか。
「少なくともそういったことを具体的に判断できるような状況ではまったくない。周辺の、特に放射性物質の高いと思われる地域の土壌等をしっかりと調査をした上でないと、逆に言うと、見通しは立てられない状況だ。そして、それは原子炉からの影響が大きいだけに早く収束をさせた上でないと、土壌を調査しても、逆に言うと、それ以降も相対的に少ない量とはいえ、周辺地域に比べれば、それだけ多く累積をする可能が高い。そういった意味で、早く収束をさせたうえで調査をして、見通しを示したいという状況だ」
- 2011/04/18(月) 17:25:03|
- ブログ
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
超党派の危機管理都市推進議員連盟の会合で石橋克彦・神戸大名誉教授が講演したそうである。議員は聞くだけではなくて、すぐに行動して欲しい。次の地震がいつ来るかわからないのだから。
================
特集ワイド:レベル7の「原発震災」 予想された「想定外」 科学技術過信の果て
やはり、と言うべきか。巨大地震が引き金となった東京電力福島第1原子力発電所の事故は、国際評価尺度で最悪の「レベル7」と位置づけられた。「原発震災」は、なぜ回避できなかったのか。想定すべき事態が、いつしか「想定外」へと追いやられた背景を探った。【中澤雄大】
「3・11の地震はマグニチュード(M)9・0。有史以来の地震活動は今後も、まだまだ続く。今の福島第1原発は揺れや津波に全く無防備です。大規模地震が再び起きないことを、ひたすら心をこめて祈るしかない」
国会で13日開かれた超党派の危機管理都市推進議員連盟の会合。講師を務めた石橋克彦・神戸大名誉教授(地震学)が語る議員らの“想定”をはるかに超えたシナリオに、会場は重苦しい空気に包まれた。「どうして日本の原発は危険で、欧米の原発は安全なのか」。議員の問いかけに石橋氏は「ひとえに日本が地震列島だからです」と淡々と応じた。
石橋氏は旧建設省建築研究所室長などを経て、阪神大震災の翌96年から08年まで神戸大で教えた。地震に伴う原発事故と通常の震災が複合する「原発震災」を97年から警告し続け、07年の新潟県中越沖地震で東電柏崎刈羽原発が被災してからは、「原発震災の危険性が一層高まった」と指摘していた。しかし、その主張は聞き入れられず、「原子力村」の住人らが「仮想事故」と呼んでいた事態は「現実」となってしまった。
■
「私は『反原発』の立場から、この問題を考え始めたわけじゃないんですよ」。神戸市に石橋氏を訪ねると、意外な答えが返ってきた。阪神大震災で、やはり「起きることはない」とされてきた高速道路の倒壊などが現実のものとなり、耐震工学の安全神話が崩れたにもかかわらず、国の原子力安全委員会は「国内の原発の耐震安全性は損なわれない」とした。「原子力関係者は地震への危機感がなさ過ぎるのではないか」。素朴な疑問がわいた。
「少し調べたら、あまりにいいかげんで驚きました。調べるほどに心配の種が増える。地震学の専門家として積極的に情報発信すべきだと思って発言したが原発至上主義の時代にあっては、『反原発』のレッテルを貼られただけ。ほとんどの地震学者は無関心を装い、日本列島に原発を造ることには口をつぐむ。最近1年ほどは正直、徒労感があった。でも、可能性があることは、いずれ必ず起きる。こんなにも早く現実になるとは痛恨の極みです」。石橋氏は無念そうに語る。
50~60年代、「夢の新エネルギー」ともてはやされた原子力。一方、現代の地震学は60年代後半から緒についたばかり。福島第1原発1号機が設置許可された66年は、その足元にプレート境界巨大断層面が存在するなどとは考えられていなかった。くしくも原発建設ラッシュ当時の日本列島は大地震静穏期。激震を経験しないままに原発が増えていった。「95年ごろを境に活動期に入り、鳥取県西部など想定されていなかった地域・規模で地震が発生するようになった。自然は段階を追って、日本人に教えてくれていたのです。07年の中越沖地震で被災した柏崎刈羽原発で『耐震安全性が実証された』との意見があるが、それは運が良かっただけだ。防災対策で原発震災をなくせないのは明らかで、危険度が高い原子炉から順次止めていくべきです」(石橋氏)
東北沖の巨大地震については、実は2年前の09年夏、原発の耐震・構造設計に関する経済産業省の審議会で、取り上げられていたのだ。
独立行政法人・産業技術総合研究所は、869年に起きた貞観地震について調査・研究し、M8級以上で津波による浸水も宮城から福島まで広範囲に及んだことなどが分かった。審議会では産総研活断層・地震研究センター長の岡村行信氏が、貞観地震の「再来」を考慮すべきだと主張したが、「まだ十分な情報がない」とする東電側の反応は鈍く、実際に対策に生かされることはなかった。
今、岡村センター長は、報道室経由で「今後、客観的な原因究明がなされるので、一科学者としてコメントする立場にない」とするのみだ。石橋氏が言う。「結果的に原発の津波対策は放置された。東電、審議会事務局や原子力安全・保安院などの行政、そして専門家の責任は重大です。超巨大地震が今年あると思わなかったこと自体は仕方がないとも言える。しかし、この地震列島では、いつかそのスキを突かれる。そこに危機の本質が潜んでいるのです」
■
従来の安全審査が全く機能しなかったことに、エネルギー工学に詳しい東大名誉教授、山地憲治・地球環境産業技術研究機構所長は「東電も政府も、シビア・アクシデント・マネジメント(過酷事故対策)が不十分だった」と指摘する。
過酷事故対策とは、79年の米スリーマイル島原発事故を教訓に欧米で導入が進んだ危機管理概念だ。日本でも想定を超えた事故に、外部電源なしでも作動する原子炉冷却装置などのハード整備とシステム運用などで対処できるようにしたはずだった。しかし、今回の事故では大津波ですべての電源が失われ、冷却できなくなり最悪の事態を招いた。
「プラント設計の問題というより、炉心損傷に至らないためのアクシデントコントロールができなかったのが問題なのです。(地球温暖化対策として)エネルギー基本計画で二酸化炭素を出さない原子力の拡大を掲げるなか、日本の原発の設備利用率(稼働率)は世界で2番目に低い。これを高めようと官民ともに努力を集中する一方で、過酷事故が発生した際にどう対処するかの訓練・準備が不足していたのでしょう」
山地所長は、そう分析し、「格納容器内の水蒸気を放出するベント作業や海水注入のタイミングの遅れが議論されているが、民間会社の東電は廃炉にした場合の株主への責任など経営責任を考える。最後はやはり、国の判断が重要なのです」と、緊急時における政府の責任に言及した。
吉村昭の秀作に「海の壁」(後に「三陸海岸大津波」と改題)がある。明治以降、繰り返し襲った三陸海岸大津波の貴重な記録文学。住民は津波を「ヨダ」と呼び、恐れた。湾の奥をせり上がった波が<50メートルの高さにまで達したという事実は驚異だった>。1896(明治29)年の大津波を経験した高台に住む古老の証言に、作家は驚きを隠せないでいる。
人間の英知を超えた自然の猛威には、なすすべはない。今回の事故で歴史に謙虚に耳を傾け、科学技術を過信しない姿勢が改めて問われている。
==============
◇「特集ワイド」へご意見、ご感想を
t.yukan@mainichi.co.jp
ファクス03・3212・0279
毎日新聞 2011年4月18日 東京夕刊
- 2011/04/18(月) 16:04:49|
- ブログ
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
暴走族の若者がこのようなすばらしい動きを見せてくれているのだから、原子力村の大人も見習ってはどうか。
===================
震災機に解散、ボランティアになった暴走族
巨大地震
茨城県大洗町を拠点に活動していた暴走族の解散式が17日、水戸署で行われた。今後、津波で大きな被害を受けた同町の復興のため、がれきの後かたづけや浜辺の清掃などを行うボランティアチームとして再出発する。
解散したのは、同町の高校生など15人で構成された「全日本狂走連盟愚連隊大洗連合ミスティー」。メンバーが入れ替わりながら約30年間、同町や水戸市などで、集団でバイクを乗り回し、爆音を響かせてきた。
解散のきっかけは東日本大震災。避難所などで「敵」と思い込んできた近所の大人や警察官から「飲む水はあるのか」などと気遣われ、「暴走なんかしている場合じゃない」という気持ちが強くなったという。泥まみれになった町役場の清掃に参加するメンバーも現れた。
解散式では、暴走族の少年総長(16)が「今まで地域の人に迷惑をかけた。今後、暴走行為は行わない」などと宣誓書を読み上げた。「族旗」も水戸署大洗交番所長に手渡し、同町職員や警察官らから拍手が送られていた。総長は「これからは同じ境遇の少年たちも巻き込んでボランティアとして頑張りたい」と誓った。
(2011年4月18日10時42分 読売新聞)
- 2011/04/18(月) 15:45:11|
- ブログ
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
東電の工程表という、まぁ、気休めの予定表が出たので、それに合わせて海江田経産相が、下の記事のような見通しを明らかにした。20キロ圏外についてさえ、事態が収束してから、帰れるかどうか決める、というのである。この時点で帰れないところが出ることはほぼ確実という意味だろう。半年後にまだ帰れない水準の放射能があるということは、セシウムやストロンチウムは半減期30年程度なので、数十年は帰れない。20キロ圏内は、その時点でさえ、帰れるかどうかを決められない、という。
こないだの管直人首相が言ったとされる内容よりも、むしろ厳しいと私は思う。にもかかわらず、どうして誰も「こんなことを言うなんて、政治家として不適格だ!」と怒り狂わないのだろうか。言い方が違うからだとすれば、まさしく「朝三暮四」である。
=================
http://www2.odn.ne.jp/kotowaza/sub09-1-2-tyousanbosi-koji.htm
朝三暮四
宋の国に狙公という人がいた。猿を可愛がって群れをなすほど養っていた。サルの気持ちを理解することができ、猿も同様に主人の心をつかんでいた。自分の家族の食べ物を減らしてまで、猿の食欲を充たしていた。ところが急に貧しくなったので、猿に与える餌の茅(どんぐり)を減らすことにした。猿たちが自分になつかなくなってしまうのではないかと心配したので、まず猿たちを誑かして言った。
「お前たちにどんぐりをやるのに、朝は三つで暮は四つにする。足りるか」
すると猿たちは皆起ち上がって怒りだした。そこで狙公は急に言い変えて、
「それじゃ、朝は四つで暮は三つにしよう。足りるか」
と言うと、猿たちは皆平伏して喜んだ。
===============================
賠償策の枠組み検討は始まっている…経産相
海江田経済産業相は17日の記者会見で、避難住民の帰宅時期について、「6~9か月後を目標に一部地域で帰宅が可能か否か知らせたい」と述べ、事故の収束のめどをつける6~9か月後に判断したいとの考えを示した。「(判断して)帰れないケースもある」と述べ、地域によっては避難生活がさらに長期化する恐れもあるとの認識も示した。
東京電力が福島第一原発の事故収束に向けた道筋を示したことを受け、臨時記者会見を行った。
海江田経産相は避難住民対策について「政府として仮設住宅や借り上げ住宅を早く大量に確保したい」と述べた。
数兆円から十数兆円に達するとされる東電の賠償策の枠組みについては、「すでに検討は始まっている。(今年度の)2次補正予算が大きな影響を与えると思う」と述べ、検討を急ぐ考えを示した。
(2011年4月17日22時54分 読売新聞)
=================
帰宅判断「6~9カ月後がメド」海江田経産相
2011年4月17日21時27分 朝日新聞
東京電力の発表を受け、海江田万里経済産業相は17日会見し、福島第一原発周辺から避難している住民が帰宅できるかどうか判断する時期について、工程表第2段階の6~9カ月後がめどになるとの考えを明らかにした。その時点で、内閣府原子力安全委員会の意見を聴き、避難区域の見直しを行うという。
工程表について、「道筋が示されたことは大事な一歩」と評価したが、今後の見通しについて「当初の予定より遅れがちなのは否定できない」として、経産省原子力安全・保安院で作業の進み具合や安全性の確認をする。
海江田氏が見直しに言及したのは、半径20キロ圏外の計画的避難区域と緊急時避難準備区域。避難指示が出ている20キロ圏内の見直しは明言しなかった。原子力安全・保安院によると、20キロ圏内については方針が決まっていないという。
また、「もちろん、(住民らが)帰れないケースもある」とし、判断の結果、放射能汚染された一部地域ではその後もなお、居住できなくなる可能性もあるとの見方を示した。
工程表はあくまで「東電がとりまとめたもの」としている。東電から相談を受け、低濃度であっても放射能汚染された水を外部に放出しないよう意見を述べたという。東電の工程表発表予定は午前中の段階で報告があり、関係閣僚や各国の大使館に連絡したという。(小堀龍之)
- 2011/04/17(日) 23:35:00|
- ブログ
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
http://www.page.sannet.ne.jp/stopthemonju/home/11.3.25tokyomienaikumo.pdf気の重いデータだ。もしこれらの値が正しく、これが首都圏の平均値だったとして、ざっと、1ミリシーベルト、余計に首都圏民が被爆した、としてみよう。原発事故が完全に収束し、放射性核種の影響がほぼ完全に失くなるまでには、そのくらい被爆してもおかしくないだろう。
1ミリシーベルト×3000万人=3万人シーベルト
これを、ICRPの係数、20シーベルトで1人が癌死で割ると
3万人シーベルト÷20=1500人
ゴフマン係数2.68シーベルトで一人が癌または白血病で死亡で割ると、
3万人シーベルト÷2.68=11,194人
となる。
- 2011/04/17(日) 22:41:53|
- ブログ
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
4月10日の東京・高円寺の1万5千人のデモは報道せずに、一桁少なくなると報道するのは、何故なのだろうか。しかし、ドイツでは25万人のデモがあったとういのに、当事国がこの水準とは。情報操作が見事に効いているとしか思えない。
==============
「原発はいらない」の声、2000人超 大阪
2011年4月17日 朝日新聞
反原発を訴えるプラカードなどを手にデモ行進する人たち=16日午後、大阪市北区、中里友紀撮影
東日本大震災による原発事故を受け、反原発を訴える関西の諸団体が16日、大阪のメーンストリート・御堂筋を淀屋橋から難波までデモ行進した。2千人を超える団体のメンバーや市民が参加し「エネルギー政策の転換を」などと訴えた。
デモに先立ち、大阪市北区の中之島公園であった集会で京都大原子炉実験所の元講師、小林圭二さん(71)が「汚染は海や空に広がっている。関西でも(反原発の)声を上げよう」と呼びかけた。「自然を守る」などと書かれたプラカードを掲げた参加者は「原発はいらない」とシュプレヒコールをあげた。
==============
「原発いらない」1500人デモ 渋谷
2011年4月17日 朝日新聞
原発反対を訴えてデモ行進する人たち。野菜の着ぐるみ姿の人もいた=16日午後3時31分、渋谷区渋谷1丁目、内田光撮影
東京電力福島第一原発の事故を受け、「反原発」を訴えるデモが16日、都内であった。
渋谷駅周辺では、汗ばむ陽気のなか、野菜の着ぐるみに身を包むなどした約1500人が「原発いらない」「野菜だって育ちたい」と訴えながら練り歩いた。NPOアジア太平洋資料センターが企画し、ツイッターやブログで参加を呼びかけた。
大学生の南マ梨子さん(23)は「静岡出身なので、浜岡原発を止めないといけないと思った」という。デザイナーの佐藤マコトさん(34)は初めてデモに参加した。「反原発の運動に加わりたくて、ネットで検索した」
このほか渋谷区と新宿区にまたがる明治公園でも「脱原発社会を作ろう!」と訴えるデモがあり、数百人が参加した。
- 2011/04/17(日) 22:09:15|
- ブログ
-
| トラックバック:0
-
| コメント:1
正直に申し上げて、私はこの曲の意味がわからない。
そのまま聞けば、マイケル・ジャクソンの強がりにしか聞こえない。
何か隠れていないかと思っていろいろ考えてみたが、隠れていない。
その上、ラップの部分は意味がわからない。
そういうわけでお手上げである。
ただ一つ言えることがあるとすれば、この曲はマイケルの復活の予言だということだ。
多くのゾンビが寄ってたかってマイケルを貶めようと躍起になり、
いろいろなことを書いて、いろいろなことを言った。
しかし、彼は決して倒れなかった。
いや、マイケル・ジャクソン氏は仆れた。
しかし、マイケル・ジャクソンは復活した。
彼の思想・芸術・音楽は、人類の歴史が続く限り、燦然と光り輝くだろう。
尤も、福島の事故とそれをめぐる人間の愚行を見ていると、
人類の歴史がどこまで続くか、誠に心細い限りであるのだが。
原発を止めなければやがて、世界の終りがやってくるだろう。
それは日本列島に次の地震が起きたときかもしれない。
マイケル・ジャクソンの芸術は、人類の歴史が続く限り光り輝くなのではなく、
その光の輝きが、人類の歴史の存続を可能にするために存在しているのである。
(了)
- 2011/04/17(日) 21:42:32|
- ブログ
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
以下の工程表は次のことを意味する。
(1)3ヶ月程度は、もう一度、水素爆発が起きる可能性がある。
(2)3ヶ月程度は、超高濃度汚染水が海に流れ出す可能性がある。
(3)その間は、外部出る放射能の濃度は原子炉任せでコントロールできない。
なぜか水蒸気爆発の可能性には言及がないが、もう無いと言い切れるのか疑問である。おそらく、9ヶ月というのは、相当に楽観的な見通しのような気がする。
===============
放射能大幅減に9カ月=爆発防止、高濃度汚染水が課題-福島原発事故、東電見通し
東京電力は17日、福島第1原発事故の収束に向けた作業を2段階で行うと発表した。「放射線量が着実に減少傾向となっている」ステップ1に3カ月程度、続いて「放射性物質の放出が管理され、線量が大幅に抑えられている」ステップ2は3~6カ月程度を目安としており、終了まで計9カ月程度かかる見通し。
同社は、当面の取り組みとして(1)原子炉や使用済み核燃料プールの冷却(2)放射性物質の抑制(3)モニタリング・除染の3分野を挙げた。
その上でステップ1の達成に向け、1~3号機の原子炉で水素爆発を起こさないこと、2号機の高濃度汚染水を敷地外に放出しないことの2点の克服が特に重要とした。(2011/04/17-15:34)時事通信
- 2011/04/17(日) 16:05:16|
- ブログ
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
この時、確かに政府・東電・マスコミは、大規模な放射性物質の放出は起きていない、とほざいていた。アエラが19日に「放射能が来る!」と題して防護マスクの写真を出して「風評被害を煽る」と叩かれて謝罪したが、謝罪する必要など全くなかったのである。その後、20日以降の雨で放射性物質が地上に降りて、大騒ぎになった。それから毎日、東日本の数千万人の微弱な被曝は続いている。どんなに微弱でも、これだけの人数が被曝すれば、かなりの人数がハズレ籤を引かされてしまう。誰がハズレだったのかさえわからない籤だが。
============
原発爆発後15時間で放射線が茨城到達 風向変化で一気に拡散 (04/16 19:20)北海道新聞
東京電力の福島第1原発3号機で水素爆発が起きて1カ月が経過した。この間、各地の放射線量が最大値を示したのは爆発翌日の3月15日。関東地方では北風に乗って茨城県に到達した放射性物質が、その後変化した風向きに沿って栃木県、埼玉県を通過し、群馬県に抜けた様子がうかがえる。各地の風向きと放射線量の変化を、文部科学省の集計を基に時間を追って検証した。
水素爆発が発生したのは3月14日午前11時1分。その後14時間、各地の放射線量に変化は見られなかった。15時間後、茨城に変化が出た。
15日午前2時。それまで毎時0・047マイクロシーベルト前後で推移していた茨城の放射線量が0・104マイクロシーベルトに上昇し、震災前の最大平常値を突破した。この時、東北東の風が吹いていた。
午前4時には茨城の風下となっていた埼玉、東京が平常値を超えた。同6時には茨城が0・761マイクロシーベルトに急上昇。栃木、群馬はまだ平常値の範囲に収まっていた。
福島第1原発では午前6時15分ごろ、2号機の圧力抑制プール付近で爆発が起き、再び外部に放射性物質が拡散。
午前8時。茨城が1・504マイクロシーベルトを記録。これ以降、栃木の風向きは北から南南東、埼玉は北北東から東、群馬は西北西から東南東へと大きく変わった。
午前9時。茨城に次いで栃木が過去最大の1・318マイクロシーベルトに跳ね上がった。福島第1原発の4号機で同40分ごろ、水素爆発による火災が発生。同10時には、埼玉、東京がそれぞれ過去最大となる1・222マイクロシーベルト、0・809マイクロシーベルトを記録した。
午後1時。関東東部の値が低下する一方、群馬が0・562マイクロシーベルトを記録して過去最大となった。神奈川でも最大値を計測。千葉は午後4時に最大の0・313マイクロシーベルトを記録した。埼玉では午後5時に再び1マイクロシーベルトを超えた。
- 2011/04/17(日) 00:00:25|
- ブログ
-
| トラックバック:0
-
| コメント:5
これは、実に嫌な知らせだ。
=============
保安院によると、岸壁に新しい裂け目などは確認できず、東電は鉄板設置作業に伴い、滞留していた水が巻き上がったのか、新たな流出が起きたのか慎重に調べている。
=============
(1)裂け目くらいいくらでもあるだろう。
(2)水が巻き上がったとしても、もし一ヶ月前の制御棒挿入以降は生成されていないはずの、半減期8日の放射性ヨウ素が増加するということは、有り得ない。もうあらかた崩壊しているはずだから。
(3)滞留していた水がまき上がったとすると、放射性ヨウ素が増えるとは考えにくい。
(4)新たに流入したはず。
(5)それは、新たに生成された放射性ヨウ素である可能性が高い。
(6)つまり、再臨界が起きていることを意味する。
急に爆発はしないだろうが、放射性核種はどんどん生成されて、流れだしてくる。
================
2号機取水口付近の放射性物質、濃度が大幅上昇
福島原発
経済産業省原子力安全・保安院は16日、東京電力福島第一原子力発電所2号機の取水口付近で15日に採取した海水に含まれる放射性物質の濃度が前日より大幅に上昇したと発表した。
14日午前7時40分に、放射性ヨウ素が、国が定める濃度基準の1100倍だったが、15日午前9時55分には6500倍にまで上昇。セシウム134も550倍から2000倍に跳ね上がった。
保安院によると、岸壁に新しい裂け目などは確認できず、東電は鉄板設置作業に伴い、滞留していた水が巻き上がったのか、新たな流出が起きたのか慎重に調べている。
(2011年4月16日21時12分 読売新聞)
- 2011/04/16(土) 21:32:22|
- ブログ
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
事故を起こしておらず、地震も少ないドイツが止めるのに、どうして、あれだけのひどい事故を起こし、しかも地震と津波にいつやられてもおかしくない日本が止めていないのは、一体、どういうわけなのだろうか?
「なんと馬鹿な国民なのかと思いますね。」
と小出裕章さんは言っていた。
===============
ドイツ全州・政府、脱原発の早期実現で一致
【ベルリン=三好範英】福島第一原発事故を受けて原発政策の見直しを進めるドイツのメルケル政権は、15日にドイツ全16州の代表と行った協議で、脱原発を出来るだけ早期に実現する方針で一致した。
具体的には、6月17日までに必要な法改正を行い、原発の稼働短縮期間を決定する。
メルケル政権は福島原発事故後すでに、稼働期間が長い原発7基を暫定的に稼働停止している。
政権は昨年、シュレーダー前政権が2002年に定めた脱原発方針を見直し、国内原発の稼働期間を平均12年間延長することを法制化していた。今後は、この稼働期間延長幅をどれだけ縮められるかが焦点となる。
協議後の記者会見でメルケル首相は、脱原発を可能にするため、再生可能エネルギーの開発、送電網整備、電気料金改正などを包括的に検討すると語った。
(2011年4月16日19時18分 読売新聞)
- 2011/04/16(土) 19:30:37|
- ブログ
-
| トラックバック:0
-
| コメント:1
本当に早くしないと、致命的なことになる。
============
小沢氏「震災対応今のままだと取り返しつかぬ」
巨大地震
民主党の小沢一郎元代表は16日午後、インターネット番組に出演し、東日本大震災を巡る政府の対応について「非常に遅いし、不足している。国内的な実害と国際社会の信用低下で、二重に被害が大きくなった」と菅政権の対応を厳しく批判したうえで、「今のままでは取り返しのつかない状況に陥る。非常に深刻だ」との認識を示した。
また、小沢氏は今後の政局への対応について、「今のような状況をさらに政治が続けていくことは許されない。思い切った政策を菅首相が決断して、皆で頑張ろうというのならいいが、そうでない場合は、政治家としてどうすべきか考えなければならない」と述べた。
(2011年4月16日16時58分 読売新聞)
- 2011/04/16(土) 18:01:33|
- ブログ
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
http://www.yomiuri.co.jp/stream/press/movie.htm?id=19649&feed=19649先程の記事の田中俊一氏らによる提言は4月1日に出ていた。この会見を見れば、この人が、典型的な原子力欺瞞言語の話者であることがわかる。何を言っているのか良くわからない。それでも、そういう人まで、恐るべき危険性を認めていることの意味は重い。
それから2週間以上経過するが、レベル7への引き上げがあったことなどに、影響したのかもしれない。
- 2011/04/16(土) 17:56:34|
- ブログ
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
このニュースは重い。なにより重いのは、
「特に懸念されることは溶融炉心が圧力容器を溶かし、格納容器に移り、大量の水素ガスの火災・爆発による格納容器の破壊などによる広範で深刻な放射能汚染の可能性を排除できないことである」
と、こういった人々が発言していることである。この危険性が排除されていないことを、政府・東電・マスコミは無視してきた。正面切ってこれを言うと、「煽り」だということになっているのは、異常である。彼らの発言がそれを打ち破ることを期待する。そうやって名を正すことが、事態を乗り越えるための第一歩である。
しかし、それより恐ろしいのは、こういう提言をOBたちは3月中からずっとしているのに、現役の連中が無視し続けていることである。それにめげないで、繰り返し発言していることには、敬意を表したい。それにしても、現役の連中の厚顔無恥ぶりは恐怖である。
================
原発推進学者が次々懺悔 「国民に深く陳謝する」
J-CASTニュース 4月16日(土)13時22分配信
東京電力の福島第1原子力発電所の深刻な事故を受け、政府の原子力安全委員会の歴代委員長を含む原発推進派学者の重鎮たちが原発の「安全神話」崩壊に懺悔を繰り返している。特に元原子力安全委員長の松浦祥次郎氏や前原子力委員会委員長代理の田中俊一氏ら原発推進の学者16人がこのほど、異例の緊急提言を行った。
「原子力の平和利用を先頭だって進めてきた者として、今回の事故を極めて遺憾に思うと同時に国民に深く陳謝する」との謝罪を前面に掲げた提言の内容は政府や東電の発表よりも今回の事故を深刻に受け止めており、緊迫感が伝わってくる。
■大量の放射能を閉じ込めるのは極めて困難、と認める
「私たちは事故の推移を固唾を飲んで見守ってきた。しかし、事態は次々と悪化し、事故を終息させる見通しが得られていない」「膨大な放射性物質は圧力容器や格納容器内に拡散・分布し、その一部は環境に放出され、現在も放出され続けている」 「特に懸念されることは溶融炉心が圧力容器を溶かし、格納容器に移り、大量の水素ガスの火災・爆発による格納容器の破壊などによる広範で深刻な放射能汚染の可能性を排除できないことである」
提言は、水素爆発などで格納容器が破壊され、放射性物質が長期にわたり国土を汚染する可能性を指摘している。日本を代表する学者たちが、チェルノブイリ原発事故級の最悪の事態を想定していることがわかる。
16人は東京大学名誉教授、京都大学名誉教授、東京工業大学名誉教授など錚々たるメンバーで、原子力安全委員会や原子力委員会の歴代委員長や委員を務めるなどした日本を代表する原子力の専門家たちだけに、発言には重みがある。
特に気になるのは、「当面なすべきことは原子炉及び使用済み核燃料プール内の燃料の冷却を安定させ、大量の放射能を閉じ込めること。これを達成することは極めて困難であるが、これを達成できなければ事故の終息は覚束ない」と述べた点で、有効な解決策を見いだすのが難しいことを自ら認めているとも受け取れる発言だ。
2011年4月1日、会見した田中俊一氏は「原子力の平和利用を進めて、まさかこういう事態、これほど国民に迷惑をかけるような事態は予測していなかった。結果的にこういうことになっていることについて、原子力を進めてきた人間として、国民に謝らなくてはならないという気持ちは、みんな持っていると思う」と心境を明かした。
田中氏は提言をまとめた理由について「(我々は)余計なことを言わなくてもいい年齢だけれども、黙っていられないと。とにかく早くこの状況を抜け出して頂きたいという思いでまとめた」と述べた。学会で地位も名誉もある学者たちが、自分たちのこれまでの仕事を全否定するような今回の提言や会見が、事故の深刻さを物語っている。
■原子力安全委員会では、歴代OB、現役首脳も自己批判
提言は、最後に事態打開策について「当面の難局を乗り切るためには、関係省庁に加え、産業界、大学等を結集し、我が国がもつ専門的英知と経験を組織的、機動的に活用しつつ、総合的かつ戦略的な取り組みが必須である」と指摘する。
提言に加わっていない原子力安全委員会前委員長の鈴木篤之氏(日本原子力研究開発機構理事長)も4月6日、衆議院経済産業委員会に招致され、「国民にたいへん申し訳ない。私にとって痛恨の極みだ。この事故を反省し、よく考えていかないといけない」などと反省の弁を述べている。
原子力安全委員会では、歴代OBに限らず、現役首脳も自己批判に追い込まれている。斑目春樹委員長は、やはり6日の衆議院経済産業委員会で、「今回の事故を深く反省し、二度とこのようなことが起こらないよう指導していきたい」などと弁明に懸命だった。
最終更新:4月16日(土)13時22分
- 2011/04/16(土) 17:25:23|
- ブログ
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
http://www.jcp-fukushima-pref.jp/seisaku/2007/20070724_02.htmlこの申し入れを完全に無視したことが今日の事態に繋がっている。ということは、現時点で日本中の(というか世界中の)全ての原発の点検が必要だということだろう。これをやらないで放置したままで運転するのは、自殺行為に思える。
================
2007年7月24日
東京電力株式会社
取締役社長 勝俣 恒久 様
日本共産党福島県委員会
委員長 最上 清治
日本共産党福島県議会議員団
団 長 神山 悦子
副団長 宮川えみ子
幹事長 藤川 淑子
原発の安全性を求める福島県連絡会
代 表 早川 篤雄
福島原発10基の耐震安全性の総点検等を求める申し入れ
東電柏崎刈羽原発の中越沖地震への対応は、福島県民に大きな衝撃をもたらしたばかりか、多くの国民にも疑問と不安をもたらしている。東電がこれまでどんな地震にも大丈夫という趣旨の主張を繰り返してきたことと裏腹に、消火活動が出来なかったり、放射能を含む水が海に流出したり、放射性物質が3日間も主排気筒から放出されたり、原子炉建屋などの地震の波形データが大量に失われている。
そもそも、1995年に阪神淡路大震災をもたらした兵庫県南部地震の岩盤上の地震動の記録は、日本の原発のなかでもっとも大きい地震に備えるとされる中部電力浜岡原発の設計値を越えていた。このことは1981年に原子力安全委員会が決定した原発の耐震指針の基礎が崩壊したことを示したものであった。
以来、私たちは、国と電力会社に対して、耐震指針の抜本的見直しと原発の耐震新指針の確立を求めてきた。2006年、原子力安全委員会は「新耐震指針」を決定したが、原子炉を岩盤でなくとも建設できるとか、活断層がない場合の規定が曖昧など大きな後退や問題をもつものであった。
今回発生の中越沖地震で柏崎刈羽原発を襲った揺れは、設計時の想定を最大3.6倍と大きく上回った。これまで兵庫県南部地震の事実を突きつけられても、原発の耐震性は大丈夫としてきた政府と電力会社の説明は完全に覆されていることを率直に認め、以下の対応を早急に取るよう求める。
中越沖地震から教訓として何を取り入れて対応したのか、また対応しようとしているのか。その上に立って、福島原発10基の耐震安全性を総点検すること。
東電は、柏崎刈羽原発の設置許可申請時におこなった海底調査で、今回発生した中越沖地震を引き起こした断層があることをつかんでいたことが判明している。
これまで福島原発立地周辺の断層調査の全容と安全審査の対象にしたのはどの断層で、対象からはずしたのは何かを明らかにすること。
発電所内の自衛消防隊の消火体制の確立・強化をはかり万全をはかること。
福島原発はチリ級津波が発生した際には機器冷却海水の取水が出来なくなることが、すでに明らかになっている。これは原子炉が停止されても炉心に蓄積された核分裂生成物質による崩壊熱を除去する必要があり、この機器冷却系が働かなければ、最悪の場合、冷却材喪失による苛酷事故に至る危険がある。そのため私たちは、その対策を講じるように求めてきたが、東電はこれを拒否してきた。
柏崎刈羽原発での深刻な事態から真摯に教訓を引き出し、津波による引き潮時の冷却水取水問題に抜本的対策をとるよう強く求める。
危機管理体制の再点検を行い、その結果を速やかに公表すること。
以 上
- 2011/04/16(土) 17:08:31|
- ブログ
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
昨夜、ついに胃痙攣になってしまった。直接には体をうっかり冷やしてしまったからだが、本源的には原発事故のせいなので、東電に賠償請求したいところである。
- 2011/04/16(土) 11:15:24|
- ブログ
-
| トラックバック:0
-
| コメント:6
地震や津波で壊れて放射性物質をばらまく原子炉が、54基もあるこの列島は、
はらはら原子力ランドです!
=============
「わくわく原子力ランド」など小中向け原発本に誤り「地震や津波に耐える」
文部科学省と経済産業省が作製した原子力発電に関する小中学生向けの副読本に「大きな地震や津波にも耐えられる」「放射性物質がもれないようしっかり守られている」などの表現が見つかり、高木義明文科相は15日の記者会見で「事実と反した記載がある」として内容を見直す考えを明らかにした。
東京電力福島第1原発事故を踏まえた判断。全国の小中学校などに約3万部を配布しているが回収を検討する。
副読本は小学生用の「わくわく原子力ランド」と中学生用の「チャレンジ!原子力ワールド」。2008年に改訂された新学習指導要領で原子力が重視されたため作られた。内容は文科省関連の財団法人「日本原子力文化振興財団」のホームページでも公開していたが、13日に取りやめた。
[ 2011年4月15日 11:36 ] スポニチ
- 2011/04/15(金) 23:42:07|
- ブログ
-
| トラックバック:0
-
| コメント:1
「最良の知見、最善の知識、最良の技術でベストなものをその当時は作ったと確信をしていた」
第一に、当時としても到底、ベストではなかった。なぜなら地震も津波も無いアメリカのお仕着せなのだから。
第二に、人間の知見、知識、技術ではどうにもならないことが露呈しているのに、それに目をつぶるのは、欺瞞だ。
原子力安全欺瞞言語を使っていると、こうなる。
============
「原発推進は決して間違いではない」 与謝野経財相
2011年4月15日10時54分 朝日新聞
与謝野馨経済財政相は15日の閣議後の記者会見で、「今後も日本経済にとって、電力供給にとって、原子力発電は大事だ。(原発を)推進してきたことは、決して間違いではない」と述べ、東京電力福島第一原発事故を受けても「原子力は必要なエネルギー源」との認識を示した。
与謝野氏は日本原子力発電出身で、通産相などとして原発を推進してきた。原発の安全性について「言い訳がましいことは言いたくないが、最良の知見、最善の知識、最良の技術でベストなものをその当時は作ったと確信をしていた」と説明。「原発を推進してきた立場として今回の事故に謝罪をするつもりはないか」という記者の質問に対し、「ないです」と述べた。
- 2011/04/15(金) 12:10:38|
- ブログ
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
日本原子力学会の「専門家」集団による分析を、信じる気になれない、と書いたとたんに以下の記事がでた。彼らの推定では、3号機では燃料棒が冠水しており、壊れたMOX燃料は、バラバラになって水底に沈んで冷えているはずである。
ではどうして、そんなに良い具合になっているはずの3号機が、温度上昇し続けるのか?
=========================
福島原発3号機、原子炉温度が上昇 原因は不明
2011 年4月15日0時41分 朝日新聞
経済産業省原子力安全・保安院は14日、福島第一原発3号機の原子炉内で温度が上昇傾向にあると発表した。原因は不明だが12日に約170度だったのが、13日に約200度、14日に約250度に上昇した。計測値自体が地震によって破損し正確な値を示しているかはっきりしていないが、温度が上がっていることは確かだとみられている。今後、炉内への注水量を調整して温度を下げる見通しという。
- 2011/04/15(金) 01:00:03|
- ブログ
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
日本原子力学会が、
■被曝による健康への影響と放射線防護基準の考え方(2011/4/14)という文書を出していた。これも、人を騙そうとする書き方がされているが、
「■プレスリリース「福島第1/第2発電所 放射線レベルについて」(2011/3/16)」に比べると、騙し具合が弱まっている。
まず、ICRP勧告を、
(1)正当化(Justification)、
(2)防護の最適化(Optimization)
(3)線量限度(Dose Limit)の三原則に基づく放射線防護体系
を基本としている、とする。それぞれの内容は以下である。
============
(1) 正当化:いかなる行為も、その導入が正味でプラスの利益を生むものでなければ採用してはいけない。(放射線等の利用によりリスクを上回る便益があること。)
(2) 防護の最適化:すべての被曝は、経済的及社会的な要因を考慮に入れながら合理的に達成できる限り、低く保たなければならない。(できるだけ被曝を低減すること。)
(3) 線量限度:医療被曝を除く、すべての計画被曝状況では個人の被曝は線量限度を超えてはならない。(医療被曝については、基本的に放射線被曝を受けることによるリスク以上の便益(病気を発見する、病気を治療するなど)があると考えられるため、 お医者さんの判断に基づいて管理されています。)
============
この原則は重要である。特に、「放射線等の利用によりリスクを上回る便益があること」という正当化原則は重要である。この原則から、原子炉から出てきて、何の利益もないのに、浴びせられたり、飲まされたり、食べさせられたるする放射能による被爆は、全く正当化されない、という重要な帰結が得られる。これが我々にとって、何よりも重要な原則である。
日本原子力学会の会員が運営に直接間接に関与する原子炉から出てきた放射能を、我々は、ほんのわずかでも、浴びせられる筋合いはない。なぜなら、そこから何の利益も得られないのだから。このことが、この正当化原則から出てくることを明記しておきたい。しかし、彼らは、この重要な帰結を書いていない。
次に、
===========
100mSv(ミリシーベルト)以下の被曝では確定的影響(*1)は発生しないとしていま す。一方、100mSv未満の被曝であっても、がんまたは遺伝性影響の発生確率が、等価線量の増加に比例して増加するであろうと仮定するのが科学的にもっともらしいとしています。これを確率的影響(*2)と呼んでいます。
===========
とする。つまり、100ミリシーベルト以上浴びたら、必ず、健康に影響がある。それ以下だったら、健康に影響があるかもしれないが、それは、「等価線量の増加に比例して増加するであろうと仮定するのが科学的にもっともらしい」という。これは、私が繰り返し指摘している、「線形しきい値なし仮説」である。ICRPは、低レベル放射線被曝についての、線形しきい値なし仮説を明確に保持しているのである。
つぎに、低レベル放射線被曝について説明する。
===========
・ICRPが勧告するがん死に対するリスク係数は、1Svあたり約5%である。
・これに基づけば、100mSvの被曝により、がんで死亡する確率が約0.5%増える。
===========
この係数は、既に述べたように、ゴフマン係数よりかなり甘い。ゴフマン係数は、2.68人シーベルとで、誰かが癌で死ぬ。ICRP係数は、20人シーベルトで誰かが癌で死ぬ。しかしそれでも、その差は7.5倍である。ということは、もしも、首都圏3000万人が、100ミリシーベルト被爆したとすると、
300万人シーベルト÷20シーベルト=15万人
が癌死する、ということである。ゴフマン係数ならその7.5倍となる。
現段階では首都圏ではこれほどの被曝は起きていないが、福島県では実際に起きている。仮に30万人が一人当たり、100ミリシーベルト被曝したならどうだろうか。政府は年間20ミリシーベルトまでは全然OKとわけのわからないことを言っており、福島県の人口は200万人いるので、これは現実的に十分予想される数字である。そうすると、ICRP係数で1500人が癌死する。十分に憂慮に価する数字ではないだろうか。ゴフマン係数なら、1万1千人を超える。
ところが、日本原子力学会はこういう。
============
・日本人の約20~30%ががんで死亡していることを考えると20%が20.5%になる程度である。
============
1500人の癌死くらいなら、気にならないでしょ、というのである。なぜなら、
============
・この変化は生活習慣の違い(食事、喫煙など)による変動の幅に埋もれてしまう程度である。
============
からだ、という。
こんな屁理屈で安心しろ、というのは無理である。ここで彼らが明言していることは、この程度の水準なら、生活習慣の違いなどの変動の幅に埋もれてしまって、
原発のせいだとは、バレない水準ですということである。生活習慣の違いなどに埋もれてしまってバレないのは、東電や政府や日本原子力学会にとってはまさしく嬉しい知らせである。しかし、死ぬ方にすれば、たまったものではない。それに死ぬのは現時点の子供が中心である。自分の子供が、20年後に、青春のただ中で、癌や白血病でもがき苦しみながら死ぬのを看取る方にとっては、たまったものではない。しかも、低レベル放射線被曝と癌死との関係性を立証するのは不可能に近いから、泣き寝入りを強要されるのである。
さて、ICRPは彼らの議論に基づいて、次のように勧告している。
===========
ICRP文書(2011年3月21日付、ICRP ref:4847-5603-4313)の要点
・ICRPは日本の状況について深い同情の念を表明するとともに、我々の考えを述べる。
・我々の最近の勧告が役に立つことを望むとともに以下を推奨する。緊急時の公衆の防護のために、計画される最大の残存線量(防護措置が完全に履行された後に被ると予想される線量)に対する参考レベルを20~100mSvのバンド内で政府が設定すること。
・線源が管理できるようになれば、汚染は残っていても、人々がその土地を放棄するのではなく、生活を続けられるようにするため、必要な防護策を取ることになる。この場合1~20mSv/年のバンド内のレベルを選び、最終的には1mSv/年の目標に向けて進む。
・緊急事態の作業者は生命を守るために、500~1000mSvの限度を守ること。
・生命救助の作業者は志願者を充て、線量限度は設けないこと。
===========
以上のICRPの勧告に従って日本原子力学会は次のように宣告する。
============
ICRPは、100mSv以下の線量では確定的影響は起きないこと、確率的影響のリスクは十分低いことから、正当化・最適化が考慮されれば上記の考え方を適用可能としています。
============
これはつまりどういうことかというと、
「住み慣れた故郷に住み続けるという利益が、年間20~100ミリシーベルトの被曝から来るリスクを上回っているので、正当化される」
ということである。
なんという屁理屈だろう!!
住み慣れた故郷に住むのは<利益>ではない!!
それは当然の権利ではないのか!!
どうして、そんなことのために、被曝が<正当化>されねばならないのか!!
- 2011/04/14(木) 23:39:05|
- ブログ
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
前のページ 次のページ