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マイケル・ジャクソンの思想

福島原発:圧力容器の破損

やはり、圧力容器は損傷していた。当たり前である。あれだけ爆発したのだし、あれだけ、炉心の露出が続いているのだから、そうならない方がおかしい。普通に考えればそうなのに、なぜ、東電も政府も、「圧力容器の健全性は保たれている」という幻想を抱き続けたのだろうか。

これまた日本軍とそっくりである。たとえば1945年の夏、「満洲国」の国境を守る関東軍は、「ソ連軍は当分、侵入してこない」という観測に固執していた。ところが、シベリア鉄道を国境から見ていた観測者は、多数の貨物車が西から東へと向かっていることを報告していた。それは、ドイツを降服させたソ連軍が、ソ満国境に続々と送られてきたからであった。関東軍はしかし、日ソ不可侵条約をソ連が遵守するという極めてありそうにもない想定をおいていた。なぜかというと、夏に攻めて来られたのでは、自分の防衛準備が整わないからであった。こういう希望的観測に固執して正常な判断力を失うことが、日本軍には多々あった。

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福島原発1~3号機「圧力容器に損傷」 原子力安全委
2011/3/30 22:33 日経新聞

 原子力安全委員会は30日午後の記者会見で、東京電力福島第1原子力発電所の1~3号機について「圧力容器が損傷しているのは事実だろう」との見解を示した。1~3号機は原子炉に真水を注入するが、不安定な状態が続いている。タービン建屋などにたまった高い濃度の放射性物質を含む汚染水の排水作業も難航している。

 圧力容器は核燃料を入れた原子炉の中心部分で、高圧に耐えるため厚い鋼鉄でできている。安全委の代谷誠治委員は「圧力容器と格納容器の圧力差が小さく、圧力容器が健全に保たれているとは思えない」と説明。具体的な損傷箇所は言及しなかったが、何らかの損傷があることを示唆した。

 圧力容器は簡単にひびが入ったり、割れたりすることはないとされている。ただ燃料棒の真下の部分には核反応を抑える制御棒を出し入れするための穴があり、溶接部は弱い。経済産業省原子力安全・保安院は30日の会見で「制御棒の部分が温度や圧力の変化で弱くなり、圧力容器から(水などが)漏れていることも考えられる」との見解を示した。

 圧力容器自体が損傷すれば、冷却のための水を入れても水位が上がらず十分に燃料を冷やしきれないうえ、タービン建屋地下の汚染水を取り除いて、本来の冷却装置を動かすことができても、十分に冷却水が循環しない恐れもある。

 福島第1原発では原子炉の温度が高い状態が続く。1号機の圧力容器の温度は30日午後2時にセ氏270度。水の注入量を増やした結果、29日より同約52度下がったものの、設計の上限(同302度)に近く依然として高い。2号機も30日午前6時で同170度と前日に比べて17度上昇した。

 熱交換器など本格的な冷却装置の稼働に向けた作業を急ぐが、1~3号機とも冷却装置を動かすポンプがあるタービン建屋や屋外の坑道(トレンチ)には汚染水がある。抜き出す作業を一部で始めたものの、思うように進んでいない。
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  1. 2011/03/30(水) 22:48:59|
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浜岡原発:震度6?!の訓練

ワハハハハハハハハハハハハハハハハハ

あ~あ。

笑わせてくれる。
どうしてこの期に及んで、都合よく「震度6強」とか、「想定内」の地震が来ると思うんだ!!

福島でさえ、電源以外に、パイプやらなにやら、津波でもっていかれたのだから、
訓練くらい、その水準を想定してくれないと、やってるフリにもならない。


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「津波で電源切断」想定、浜岡原発で大規模訓練

福島原発

大地震と津波による浜岡原発3号機の被害を想定し、訓練を行う中部電力社員(29日午後)

 中部電力は29日、静岡県の浜岡原子力発電所で津波による被害を想定した大規模な緊急時対応訓練を実施した。

 協力会社を含めて約140人が参加し、東京電力福島第一原子力発電所で深刻な事態が続いているなか、緊迫した面持ちで万一に備えた。

 訓練は「浜岡原発が震度6強の強い揺れと津波で、すべての電源が奪われた」との想定。今回の東日本巨大地震後に配置した発電機車へのケーブル接続、非常用ディーゼル発電機用燃料の移送、海水系ポンプ電動機の復旧訓練などが行われたほか、原子炉を冷却するため消防車を利用した代替注水訓練も実施された。3号機のシミュレーター室では、計器類の確認や非常時の対応訓練も行われた。

 御前崎市の石原茂雄市長や同市議らも訓練を視察。石原市長は「福島の事態に市民は不安な気持ちを持っている。これでもかというところまで対策を取らないと市民は納得しない。放射能漏れを想定した訓練の必要もある」と話した。

 地元4市でつくる浜岡原発安全等対策協議会(4市対協)の開催については、「話はあるが、中電とだけの4市対協では現状がわからない。国に来てもらったうえで開きたい」と語った。

(2011年3月30日06時53分 読売新聞)
  1. 2011/03/30(水) 12:53:19|
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福島原発:東電社長が入院

清水社長は、良心がまだ残っているタイプの凡人だったようだ。
歴代社長のような東大出ではなく慶応出身なので、脳みそのブチキレ具合が足りないのかもしれない。しかし、一体、誰がこの貧乏くじを引くというのだ。

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東電の清水社長、入院 極度のめまい訴え

2011年3月30日12時30分 朝日新聞

 東京電力は30日、原発事故の陣頭指揮をとっていた清水正孝社長が、29日夜、極度のめまいを訴えたため入院したと発表した。清水社長は震災後、体調不良を訴えて、陣頭指揮から一時、離れていた。
  1. 2011/03/30(水) 12:45:30|
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放射能の安全性について

医者:ではCTスキャンを念のためにとりましょう。
患者:CTスキャンって、沢山の放射線を浴びるんじゃないんですか。
医者:テレビの見過ぎですよ。大丈夫です。
患者:本当に健康に悪影響はないんですか。
医者:はい。
患者:どうして放射能なのに、影響がないですか。
医者:だって浴びるのはあなたで、私じゃありませんから。


東電:この程度では健康に影響はありません。
被曝者:本当にはないんですか。放射線って遺伝子を傷つけるんでしょう?
東電:大丈夫です。
被曝者:どうして大丈夫なんですか。
東電:だって影響があるとしても、何年も何十年も先ですから。
被曝者:だったら影響があるじゃないですか。
東電:ハハハ。それまでにはウチはもう潰れてますから、関係ありませんので、大丈夫です。
  1. 2011/03/30(水) 11:48:59|
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福島原発:燃料棒の損傷が進む

もうやめたいのに、やめられん。
このままでは、肩こりで倒れてしまう。

どうやら1号機は相当まずいようだ。燃料棒がむき出しになっているなら、圧力容器も早晩、やられるだろう。2号機の圧力容器の底にたまっている燃料棒は、放っておくと熱くなって再臨界するか、あるいは圧力容器を溶かしてしまう。

なんとか冷却が継続できるように祈るしかない。
その間に、もっと強力な冷却方法を構築する以外、逃げ道はないだろう。
それはとても大変なことだが、全世界の力を合わせれば、可能かもしれない。


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福島原発、専門家ら「3つの懸念」 燃料棒激しく損傷
2011/3/30 6:21  日経新聞


 東京電力が福島第1原子力発電所で1号機の炉心冷却を急ぐのは、燃料棒の損傷がもっとも激しいとみられるからだ。炉内の冷却水が減って燃料棒のかなりの部分が露出、一部溶けている可能性があるとの見方が多い。2号機も1号機に次いで不安定な状態が続く。水を入れると圧力容器内の圧力が上昇して危険なだけでなく汚染水が増える恐れもあり、注入量は慎重な調節が必要だ。

■1号機「空だきに近い状態」

 1号機は地震後、燃料棒の露出が最初に起こったとみられている。水の注入により水位はある程度回復したが、燃料棒の露出時間が長かったため損傷の割合が最も高いと考えられている。

 原子炉内の通常運転時の温度は約285度だが22日ごろから上昇し一時は400度に達した。水の注入増により200度まで下がったが29日午前2時には再び329度まで上昇した。東電は28日夜から注入量を2割前後増やし、29日午後には300度を下回った。

 東電のデータでは1号機の燃料棒は約4メートルの長さの約4割にあたる160~165センチ、水面から出ている。ただ精度には疑問も出ている。高橋実・東京工業大准教授は1号機の燃料棒は「大部分が露出して空だきに近い状態になっている可能性が高い」と指摘する。

 「炉内が4~5気圧の状態で水蒸気の温度がこれほど高くなることは普通はない」といい、燃料棒がほとんど冷えていないとみる。「津波で電源が喪失したとき、最初に動いた非常用システムでの冷却がうまくいかなかったのではないか」と原因を推測する。

 半面、1号機では圧力データなどから見て、圧力容器自体は比較的健全に保たれているとみられる。このため、放射性物質の外への漏れは今のところ少ないようだ。

■2号機、圧力容器もなお不安定

*は計器が一部故障、または故障の可能性。▲はマイナス

 1号機に次いで損傷の度合いが大きいとみられるのは2号機。二ノ方壽・東京工業大学原子炉工学研究所教授は「燃料棒は半分以上溶けている可能性も否定できない」と指摘。「溶けた燃料は水で冷やされて固化し、圧力容器の底にたまっている」と推測する。底の弱い部分、制御棒を出し入れするパイプなどから格納容器へと抜け周囲への高濃度の汚染につながっているもようだ。29日夕には圧力容器内の温度は約200度まで上がるなど不安定な状態が続く。

 1、2号機に比べて3号機の燃料の損傷度合いは低いとみられる。炉内の温度なども安定している。ただタービン建屋のたまり水表面の放射線量は毎時750ミリシーベルトと、2号機タービン建屋に次いで高い。容器の部分的な損傷なども想定される。
■3号機含め汚染水除去は難航

 東京電力は福島第1原子力発電所の原子炉を冷やすための注水と並行して、タービン建屋地下にたまった放射性物質を多量に含む水の除去を急いでいる。汚染水を抜かないとポンプや配線に作業員が近づけず本格的な冷却機能を回復できない。



 汚染水の排水は24日に1号機で着手した。汚染水をタービン建屋内にある、原子炉から送られてくる水蒸気を冷やして水にする復水器に移す作業をしている。3台のポンプを使うが、くみ上げられる水の量は毎時約20トンどまりだ。

 1号機の復水器の容量は1600トンで、まだ余裕がある。たまった汚染水が「減ったようだ」と指摘する作業員もいるというが、正確な量は把握できず、いつ作業が完了するかはっきりしない。

 2、3号機の復水器の容量は3000トンあるが、いずれも満杯。復水器に汚染水を入れるには、既に入っている水を別の場所に移さなければならない。こうした「玉突き作業」が3号機で28日に始まり、29日夕には2号機でも開始した。

 原子力安全委員会の代谷誠治委員は29日夜の記者会見で、「汚染水を人工池や使わなくなったタンカーで処理したり、米軍の力を借りたりすることもありうる」と述べた。貯蔵設備を作る際は汚染水が漏れないよう「しっかり対策すべきだ」とした。東電は「事業者としては現時点では(汚染水を)外に出すつもりはない」としている。

 経済産業省の原子力安全・保安院は29日、福島第1原発から16キロ南方の岩沢海岸で採取した海水中に含まれる放射性物質のヨウ素131の濃度を発表。28日午前8時45分に採取した水では国の基準値の58.8倍の濃度で、前日の7.3倍から上がっていた。

 27日には同原発の北側の海水からも高濃度のヨウ素131が検出されている。保安院は「沖合では北から南に海流が流れており拡散している」と分析している。
  1. 2011/03/30(水) 11:05:37|
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福島原発:医者の考え!!

さきほどの産経新聞に出ていた医者どもの発言だが、どれも凄い。発狂しそうになってきた。

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 ▼4分の1程度

 会場の参加者「被災者から『乳児に母乳を飲ませているが、放射性物質が母乳に蓄積されないか』と相談を受ける。『母乳が不安ならミルクに変えなさい』という報道もある」

 菊地透氏「母乳を与えるべきでないというニュアンスなら、それはウソ。母乳はすばらしいもの。お母さんが放射性物質を取り込んだとしても、お母さんの体がフィルターになっているので、母乳の放射性物質のレベルは下がる。それに、そもそもお母さんの体に取り込まれる放射性物質自体も少ない」

 大野和子氏「(放射性物質の母体からの)母乳への移行率は、4分の1程度といわれる」
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赤ちゃんの放射線への反応が、母親よりも数十倍高いことを考えると、4分の1も母乳に移行するなら、母親よりも遥かに高いダメージを受けることになる。なぜそれで安心できるというのか?


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 参加者「福島県の牛から放射性物質の基準を超えた生乳が出たということだが、福島県に住むお母さんも同じ空気を吸っている」

 清哲朗氏「放射性ヨウ素は分子量が大きく、重いので地面に落ちるのではないかと思う。空気中にいつまでも漂っているという考え方には賛同しかねる」
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放射性ヨウ素の浮遊⇒雨で地面に落ちる⇒服や靴などにつく⇒家に入る⇒口に入る
放射性ヨウ素の浮遊⇒雨で地面に落ちる⇒乾燥して地面の近くに舞い上がって吸い込む

という風になっていて、いつまでも空気中に<漂っていない>から怖いのだと私は理解している。


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 ▼洗濯物も平気

 参加者「私は助産師で、普段から育児製品を煮沸して消毒するよう勧めている。煮沸は安全か」

 菊地氏「放射性物質は煮て濃縮されるということはない。水中にあるものだから、熱すると気化するだけ。今までやっている通りやってもらえばいい」
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煮沸したって放射性物質は変化しないから怖いのでは?
煮沸したら、放射性物質は洗うよりもよく落ちるから、安全性が高まる、という風に返事しないといけない。しかし気化して部屋の中の空気中に出てくると、それはそれでかなり怖い。


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 大野氏「放射性物質は水に溶けているわけではなく、混交しているだけ。濃縮されていくということはない」
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生物はたとえば骨や甲状腺に放射性のヨウ素やセシウムを集めてしまう。これは「濃縮」では?


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 参加者「行政機関や研究機関などで、発表される(放射性物質などの)数値が異なったり、後から修正されたりする。何とかならないか」

 菊地氏「そのために今回のような講演会をしている。専門家集団が共通の認識を持って動くようにすべきだ」

 清氏「そして、私たち専門家団体がそれを周知していくことが重要だ」
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専門家だけが同じ見解で情報をコントロールする、できる、すべきだ、という考えは、非常に傲慢な態度だ。


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 ▼汚染といえるか

 司会・中村仁信氏「原発の近くまで行って正確な報道をしたいというマスコミや、もっと近くまで行って被災者を助けたいというボランティアもいる。私は被曝の基準値1ミリシーベルトは低すぎるのではないかと考えている」

 丹羽太貫氏「『汚染』という言い方も気になる。コンタミネーション(汚染、汚染物質)というと捨てるものというイメージで、われわれはすぐにレッテルを貼ってしまう。同じように、このレベル(の放射性物質の濃度)で、福島県の人を『被曝者』というとおかしくなる。それをいうなら、『日本国民が被曝者』『世界中が被曝者』といわなければならない。『汚染』『被曝者』という言葉は軽々しく使ってもらいたくない」
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まさにそうだ。世界中が「汚染」されており、全人類が「被曝者」だから問題なのだ。だから、「汚染」「被曝」といわねばならない。


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 参加者「しかし、自然界には存在しない(人工的な)放射性物質が出ているのだから、『汚染』と言わざるを得ないのではないか」

 丹羽氏「『汚染』という言葉は強すぎる」
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出た!!!
得意の言い換え!!!
汚染を何と言い換えるつもりなのか?
  1. 2011/03/30(水) 09:47:55|
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福島原発:「正確な知識を持って欲しい」のは、お前らだ!

生体内における化学反応は、精妙に構成され、0.5~2.0電子ボルトというオーダーで運営され、電子の移動距離も数オングストローム(1/100,000,000cm)という距離にとどまっている。我々の身体は「神殿」なのである。

それに対して放射線は、その十倍あるいは百万倍、数十~数十万電子ポルトというエネルギーを持ち、電子はミリメートル、センチメートル、メートルというオーダーで移動する。

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「この電子は、原子の大きさよりはるかに大きな距離を跳梁し、いかなる結合をも切断する能力をもっている。生化学系では、化合物の特別な空間的配置によって、反応が微妙にコントロールされている場合が多い。高速電子はこの微妙な空間的配置におかまいなく、どこででも何でも破壊してしまう。」(ゴフマン『人間と放射線』40頁。)
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放射性物質を一分子でも体内に取り込んでしまえば、身体の中にこの乱暴者を抱え込むことになる。これが「正確な知識」というものだ。これまでの核実験やチェルノブイリのために、私たちの身体には既に、かなりの人工放射性物質が取り込まれており、神殿は乱されている。今回の事故は、我々の至近距離で生じた、神殿への冒涜なのである。それをなぜ平気でいられるのか。

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また現在、1ミリシーベルトとされている年間被曝限度量についても「100ミリシーベルト以下では、健康に影響はないというのがICRPの公式的な見解だ」として、見直しを議論すべきだという見解を示した。
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と言っているが、

http://ameblo.jp/anmintei/entry-10832471175.html


で論じたように、これはとんでもない嘘である。日本放射線技術学会の関係法令等検討小委員会の出した報告から再度、引用しておく。

==========
低線量放射線におけるヒトの健康影響においては,確定的影響は起きない.低線量被曝において起こる可能性は,確率的影響である.発癌など確率的影響は,環境影響との複合影響と考えられ,線量と線量率が低くなるほど,発癌の誘発リスクは小さくなる.しかし,低線量における発癌リスク評価の基礎となっている日本の原爆生存者に対する疫学調査からは,低LET放射線に関して約50~100mGy以下での過剰リスクの有無を証明することは期待できない.

一方,分子遺伝学から疫学研究を補足すると,ヒトおよび実験動物の発癌の機序は細胞核染色体中のDNAが標的であることが証拠付けられている.照射を受けた細胞にはDNA損傷を修復する能力があり,変異や発癌リスクが軽減されることを示す証拠は数多く発表されている.

しかしながら,放射線照射によるDNA損傷は複雑であり,損傷を正確に修復することは非常に難し
い.これらの結果をまとめると,細胞中のDNA損傷修復作用は放射線による発癌リスクを相当に軽減するという説は大いに考えられるが,現在までの知識では低線量における発癌リスクは,その修復機能によってすべて消失すると考えるまでには至っていない.

結論としてICRPは,確率的影響のしきい線量は存在しないとする仮説を支持し,低線量・低線量率の被曝においても,放射線防護上の確率的影響は線量とともに増加すると考えている.
=========

つまり、ICRPは、1ミリシーベルトどころか、どんなに少ない放射線でも影響がある、という仮説を支持してるのである。どうして平気でこんな嘘をつけるのかというと、おそらく、

http://ameblo.jp/anmintei/entry-10833416702.html


で見たように、日本原子力学会の嘘を孫引きしているのではないかと思われる。

(追記:と思ったら、「放射線防護について勧告する国際放射線防護委員会(ICRP)の委員、丹羽太貫・京都大名誉教授が基調講演」とあるので、こいつは、ICRPの委員なのだ!どうして「線形しきい値なし仮説」と、「100ミリシーベルト以下は安全」という「しきい値仮説」とを、頭の中で両立させられるのか、私には理解できない。)

東大でもそうだが、医学部の連中というのは、差別意識が強い。自分たちは一般の東大の連中とは違う、と思っている。たとえばスポーツクラブなども、全て「鉄門」という名前をつけて、普通の学生とは別になっている。「鉄門野球部」「鉄門サッカー部」「鉄門テニス部」とかいう具合である。

大学のキャンパス内には自分たちを更に囲うような塀を作ってはいけない、というルールが東大にはあるのだが、医学部のある建物は古い塀を残してあった。その建物を改修する際に、この塀も改修しようとしたので、「この際、取り払うように」と勧告を受けたら、医学部は「塀には手をつけないで残します」と言った。どうしても、自分たちを区切りたいのである。

そういう差別的な人間は、思考力が弱る。なぜなら、何かから目を背ける姿勢を維持していては、科学的思考を展開することができないからだ。そうすると、自分の周囲の自分の立場を左右できる人間に右顧左眄することになる。自分の頭で考えないで、業界で言われていることを「正しい知識」と鵜呑みにするようになる。原子力安全欺瞞用語体系はその一種だが、医学も相当なものである。




==========

「生活、今まで通りに」 放射性物質の専門家ら講演会
産経新聞 3月30日(水)7時57分配信

拡大写真
【原発講演会】大野和子・京都医療科学大学教授(写真:産経新聞)
 ■母乳、与えても大丈夫 「被曝者」軽く使わずに

 東京電力福島第1原子力発電所の事故で、放射性物質(放射能)への動揺が広がっている。水道水や農産物からは暫定基準値を超える放射性物質が見つかり、被曝(ひばく)の相談も増えた。そんな中、放射性物質や放射線医療の専門家らが集まった「福島原発災害チャリティー講演会」(主催・医療放射線防護連絡協議会)がメルパルクホール(東京)で開かれた。専門家らは「健康被害のリスクはきわめて低い」「正確な知識を持ってほしい」と訴えた。

 講演会では、専門家の立場から放射線防護について勧告する国際放射線防護委員会(ICRP)の委員、丹羽太貫・京都大名誉教授が基調講演を行った。放射性物質について説明し、福島県の住民も他都道府県の住民も健康被害を受けるリスクがきわめて低い理由を科学的に説明した。

 また現在、1ミリシーベルトとされている年間被曝限度量についても「100ミリシーベルト以下では、健康に影響はないというのがICRPの公式的な見解だ」として、見直しを議論すべきだという見解を示した。

 このほか、4人の専門家が講演を行い、その後、丹羽氏らとパネル討論を行った。会場には医療関係者ら約150人が集まり、パネリストとなった講演者らに質問した。

 また、募金も行われ、参加者から義援金計24万4538円が寄せられた。福島原発に関連する機関や事故の対処に努める機関に送られる予定。

 パネル討論の詳細は以下の通り。

 □講演者ら

 丹羽太貫・京都大学名誉教授

 香山不二雄・自治医科大学教授

 清哲朗・元厚生労働省医療放射線管理専門官

 大野和子・京都医療科学大学教授

 菊地透・医療放射線防護連絡協議会総務理事

 ≪司会・進行≫

 中村仁信・日本医学放射線学会防護委員長

 ▼4分の1程度

 会場の参加者「被災者から『乳児に母乳を飲ませているが、放射性物質が母乳に蓄積されないか』と相談を受ける。『母乳が不安ならミルクに変えなさい』という報道もある」

 菊地透氏「母乳を与えるべきでないというニュアンスなら、それはウソ。母乳はすばらしいもの。お母さんが放射性物質を取り込んだとしても、お母さんの体がフィルターになっているので、母乳の放射性物質のレベルは下がる。それに、そもそもお母さんの体に取り込まれる放射性物質自体も少ない」

 大野和子氏「(放射性物質の母体からの)母乳への移行率は、4分の1程度といわれる」

 参加者「福島県の牛から放射性物質の基準を超えた生乳が出たということだが、福島県に住むお母さんも同じ空気を吸っている」

 香山不二雄氏「牛で放射性物質がどのように吸収されたか。福島県の空気に現在、どれくらい濃度があるか分からないが、(呼吸器ではなく)消化管から吸収されたのではないか。(母乳に蓄積という話は)女性の母乳にダイオキシンが含まれていたという問題から類推して出てきたのかもしれない。ダイオキシンは(人間の体に含まれる脂などに溶けやすい)脂溶性物質だが、放射性物質はそういうことはなく、(母乳における)濃度が高いことはない」

 清哲朗氏「放射性ヨウ素は分子量が大きく、重いので地面に落ちるのではないかと思う。空気中にいつまでも漂っているという考え方には賛同しかねる」

 ▼洗濯物も平気

 参加者「私は助産師で、普段から育児製品を煮沸して消毒するよう勧めている。煮沸は安全か」

 菊地氏「放射性物質は煮て濃縮されるということはない。水中にあるものだから、熱すると気化するだけ。今までやっている通りやってもらえばいい」

 大野氏「放射性物質は水に溶けているわけではなく、混交しているだけ。濃縮されていくということはない」

 菊地氏「このほか、洗濯物を外に干していいかとか、外で履いた靴はポリ袋に入れるとか、よくメディアで言われている。専門家がコメントしているものもあるが、『余裕があれば…』という前提で少しコメントすると、その部分だけが大きく掲載されてしまう。私は日常通りにやっていくのがいいという考えだ」

 参加者「行政機関や研究機関などで、発表される(放射性物質などの)数値が異なったり、後から修正されたりする。何とかならないか」

 菊地氏「そのために今回のような講演会をしている。専門家集団が共通の認識を持って動くようにすべきだ」

 清氏「そして、私たち専門家団体がそれを周知していくことが重要だ」

 ▼汚染といえるか

 司会・中村仁信氏「原発の近くまで行って正確な報道をしたいというマスコミや、もっと近くまで行って被災者を助けたいというボランティアもいる。私は被曝の基準値1ミリシーベルトは低すぎるのではないかと考えている」

 丹羽太貫氏「『汚染』という言い方も気になる。コンタミネーション(汚染、汚染物質)というと捨てるものというイメージで、われわれはすぐにレッテルを貼ってしまう。同じように、このレベル(の放射性物質の濃度)で、福島県の人を『被曝者』というとおかしくなる。それをいうなら、『日本国民が被曝者』『世界中が被曝者』といわなければならない。『汚染』『被曝者』という言葉は軽々しく使ってもらいたくない」

 参加者「しかし、自然界には存在しない(人工的な)放射性物質が出ているのだから、『汚染』と言わざるを得ないのではないか」

 丹羽氏「『汚染』という言葉は強すぎる」

 参加者「野菜から検出された放射性物質は、健康への影響とはほとんど関係ないレベルということだが、出荷制限、摂取制限が行われている。そうならないために何かすべきではないか」

 大野氏「専門家が阻止すべきだということだが、これから、容認できる放射性物質の濃度を決めていかなければならない。(ほかの農産物にも暫定基準値以下の放射性物質が含まれていることが知られ)、私たちも一般の人から、『こんなに含まれているなんて、隠していたでしょう』といわれる。まずは、あらゆるものに含まれていることを多くの人が知っていることが重要だ」
  1. 2011/03/30(水) 08:41:53|
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福島原発:「なんということでしょう〜」



まず、ビフォーアフターの「匠」を短調に変換したものを流して、盛り上がってきたところで、次のビデオを音を消して再生しましょう。



そして、自分で、

なんということでしょう~

と言うと、気分が出ます。

それでもまだ、匠の技で、
「安全」で
「健全」で
「健康に影響はありません」ので
ご「安心」ください。


と付け加えると、嬉しくなります。
ビフォーアフターの写真は以下。

$マイケル・ジャクソンの思想(と私が解釈するもの)著者:安冨歩


$マイケル・ジャクソンの思想(と私が解釈するもの)著者:安冨歩
  1. 2011/03/30(水) 07:54:59|
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福島原発:石橋克彦さんのHP

http://historical.seismology.jp/ishibashi/opinion/2011touhoku.html

こちらに「原発震災」の危険性を指摘されていた石橋克彦さんが、考えをまとめた論文をいくつかアップしておられる。
  1. 2011/03/30(水) 00:59:02|
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